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動画編集のための素材整理

動画編集用フォルダの作成と素材整理

動画編集を行う、Premiere Proを立ち上げる前に必要なのが、素材の管理です。 これから編集していく映像データ、Premiere Proの編集ファイルをどこに置くか決めてから、作業を開始しましょう。

動画編集用フォルダの必要性

Premiere Proでは、プロジェクトファイル(拡張子prproj)を使って動画編集を行います。 プロジェクトファイルには、素材となる動画などのデータがどこにあるか、素材をどんな風に編集したかという情報を書き込みます。 この方法により、素材のデータには変更を加えずに動画編集が可能です。

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注意したいのは、プロジェクトファイルに記録されている素材の置き場所。 フォルダ名が変わってしまったり、削除されていると、リンク切れのような状態になります。 検索からファイルパスを置換して使うのですが、まぁ面倒ですよね。

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こうした状況に陥らないよう、プロジェクトファイルや素材を1つのフォルダにまとめ分かりやすくしておくことが多いです。

一つの動画に必要なものを全てまとめておく、プロジェクトファイルで納品する場合も、そのフォルダを圧縮して送れば良い状態にしておく、ということをイメージして下さい。

編集用フォルダの階層分け例

1つの動画を作るために必要なファイルは、1つのフォルダにまとめる。 ここまで共通ですが、フォルダの階層の分け方・命名に決まりはありません。

使用素材の少ない動画であれば、以下のように大まかに分けたり。

下図左のように素材フォルダ内で更にフォルダ分けをしたり、下図右のように素材の種類で区切ったりする方もいます。

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同じ企業様・シリーズものの動画であれば、共通して使う素材は制作動画フォルダの外に置く場合もあります。 これは、共通のOPやEDを毎回複製してフォルダに入れると、かなり容量をとってしまうためです。

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こうした制作フォルダの整理方法は、人それぞれ。 クライアントからの指示がなければ、ご自身の使いやすい分け方で構いません。

◆本講座での階層分け

本講座の解説では、下図のように制作動画フォルダを区切っています。 赤色のフォルダは、講座素材の内に含まれている素材です。

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完全に同じ構成で制作する必要はありません。 素材管理・Premiere Proでの読み込みは、各自、ご自身のフォルダ構成に従って行って下さい。

プロジェクト内での素材管理・整理

次に、Premiere Proの中での素材管理について見ていきます。

Premiere Proでプロジェクトを新規作成

Premiere Proではプロジェクト単位で素材を管理していきます。 プロジェクトを開いた状態でないと素材の読み込み等は出来ませんので、新規プロジェクトを作成しましょう。

新規プロジェクトを作成。

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作成画面で、プロジェクト名と保存先を指定します。 右側にある“読み込み時の設定”は全て初期状態のまま、もしくはオフで良いです。

  1. プロジェクト名をつける(ご自身がわかりやすいものでOK)
  2. 保存先に、先ほど作成したフォルダを指定する
  3. プロジェクトを作成

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空のプロジェクトが作成されました。

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この先、読み込んだ素材は、上図左上のプロジェクトパネルで管理していきます。 プロジェクトパネルが見当たらない、という方は以下のレッスンをご確認下さい。

通常の映像・音源を読み込む

まずは、Footage(メインになる撮影データ)を読み込んでみましょう。

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もちろん、プロジェクトパネルに直接フォルダをドラッグ・アンド・ドロップしても良いです。 動画ファイル、画像ファイル、音楽ファイル……大体のファイルは、“読み込み”もしくはプロジェクトパネルにドラッグ・アンド・ドロップでプロジェクトに追加できます。

Premiere Pro / After Effectsファイルを読み込む

現在編集しているものとは別のPremiereProのプロジェクトファイル(.prproj)や、After Effectsのプロジェクトファイル(.aep)を読み込むことも出来ます。

読み込みの方法は、動画ファイルなどと同じです。 いきなり読み込まれず、「このファイルの中の、何を使いたいか」を聞かれる点だけが違います。

実際に、見てみましょう。

読み込みで「N次元タイトル.aep」を選択。

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After Effectsコンポジションを読み込み、というウィンドウが出てきます。 どのコンポジションで作ったアニメーションをPremiere Proで使いたいかを選択するイメージです。

Title_Fullの方をクリックして選択し、OKを押してみましょう。

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プロジェクトパネルに「Title_Full/N次元タイトル.aep」が加わりました。

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ファイル名の左にあるアイコンをダブルクリックすると、ソースモニターの方で再生できます。 きちんとアニメーションとして読み込まれているか、確認してみましょう。

同じ手順で、もう一つのコンポジション(Title_Lesson)も読み込みます。

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TitleLogoフォルダについて

素材のTitleLogoフォルダには、4つのファイルが入っています。 が、今のところPremiere Proでの動画編集で使う予定なのはタイトルアニメーションのみです。

Footageのようにフォルダごと読み込ませても間違いではありませんが、使用しないファイルが並ぶと見にくいですよね。 このため、今回はAfter Effectsのコンポジションだけ読み込ませています。

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削除するとアニメーションが表示できなくなるので、aiファイルとmp3ファイルは、そのまま置いておきましょう。 pngファイルのロゴ画像については、使い所があればその時に読み込ませれば良いでしょう。

「ビン」を使った整理

読み込んだ素材(クリップ)や、Premiere Proで追加していくシーケンス・レイヤーなどの整理には「ビン」を使います。 ビンとは、Premiereのプロジェクト内だけで使えるフォルダのようなものです。

プロジェクトパネルの下の方にある、フォルダのアイコンをクリックするとビンを追加できます。 “ビン”だと、何のためのフォルダか分からないので、わかりやすい名前をつけてください。

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作成したビンの中に、整理したい素材を移動させます。 これは普通に、ビンの中へ入れたいアイテムをドラッグ・アンド・ドロップすればOKです。

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素材数が増えると、プロジェクトパネルが狭くて操作しにくい、という事があるかもしれません。

そんな時は、パネルのタブ(見出し)部分をタブルクリックすると、全面表示に切り替えられます。 もう一度ダブルクリックすると、元に戻ります。

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この全面表示は、プロジェクトだけではなく、プログラムモニターやソースモニター、タイムラインなど全てのパネルでできます。

Premiere Proでの動画編集、特に一般的なPCモニターやディスプレイ1つで作業を行っていると、「狭い」と感じるタイミングは多々あります。必要に応じて、表示を切り替えながら進めてみて下さい。

実習

  1. 動画制作用のフォルダを作成し、ダウンロードした素材を移動
  2. Premiere Proで新規プロジェクトを作成
  3. プロジェクトに撮影映像(Footage)と、N次元タイトル.aep内の2つのアニメーションを読み込む
  4. 必要に応じて、プロジェクトパネル内を整理してみて下さい

ここまで出来たら、忘れずに上書き保存をしましょう。