どんなサイトでも、サイト開設時から実践することが出来るSEOの内部対策方法を解説します。
前回のレッスンで登場した、Google Search Consoleも活用しますよ。
SEO対策、SEO施策と調べると、数多くの手法が出てきます。
何から着手して良いか迷う…という方向けに、最初にチェックしたい7つのポイントを解説します。
SEO対策とは、のレッスンでSEO対策の概要を学びました。
SEO対策のうち外部対策は、自然な形でリンクなどをしてもらう形が望ましいです。
つまり、コンテンツありきの話になります。
ですので、SEOで最初に着手するのは内部対策ですね。
なかでもテクニカルSEOとも呼ばれる、Web制作の技術的な部分は早い段階からの着手がおすすめ。Webサイト全体の構造にも関わる部分のため、コンテンツを作る前の“土台を作る”イメージです。
その後、コンテンツ制作と合わせて更に内部SEOを強化していきます。
順序のイメージとしては、下図のようになります。
内部対策(テクニカルSEO)では、主に以下の3つを意識して行います。
そのために行うことは、細かく見ていくと沢山あります。
まずは、最低限のチェック項目として下記7項目を設定してみましょう。
SSL(暗号化通信)とは、インターネット上でやりとりされる情報を暗号化する技術のこと。
SSL証明書をサーバーにインストールすることで、インターネット上に流れていくデータを暗号化できます。そして、SSLを利用しhttp通信を行っているWebサイトはURLの冒頭が「https」になります。
サイトやユーザーのセキュリティのために、常時SSL化が推奨されています。
Google Chromeなどのブラウザでも、下図のように、SSL化されていないと警告が出ます。
もちろん、検索エンジンもSSL化されたサイトの方が評価してくれます。
SSL証明書をサーバーにインストール…なんて聞くと難しそうですが、メジャーなレンタルサーバーでは無料で使えるSSLサーバー証明書が用意されていることが大半。ほんの数クリックでかんたんに設定できる場合が多いです。
下記講座ではさくらサーバーでのSSL化を解説しています。
例えば2つのURLがあったとして、それが同じページに行くようなものだったとした場合、Googleの評価が下がってしまいます。
以下のようにwww付きと、www無しの場合があり、どちらでも同じページが開くような場合です。
こうした場合、2つのページが存在しているとみなされて、評価が2つに振り分けられてしまいます。高い評価を受けていたとしても2つに分散されてしまっては、効果も半減してしまいますね。
WordPressで作ったサイトなどでは、自動的にURLの正規化が行われています。
以下のように、正規のURL(wwwなし)を設定していれば、wwwをつけてURLを打ち込んでもリダイレクトされます。
自動的に設定されない場合は、自分でURLの正規化を行う必要があります。
【URLの正規化方法の例】
Google 検索セントラルでは、それぞれの方法のメリット・デメリットも紹介されています。
目的にあった方法を選んで、URLを正規化しましょう。
googleなどの検索エンジンでは、クローラーと呼ばれるロボットがサイトを巡回(クロール)することで、それぞれのページやコンテンツの内容を読み取り記憶しています。これをインデックスと言い、インデックスされた情報を元に、検索結果は出力されています。
ページの階層(URLの構造)が深くなってしまうと、クローラーはページを見つけにくくなります。
ですので、Googleのクローラーが辿りやすいURL構造が好ましいです。
例えば、以下のような構造であれば、Googleのクローラーが探索しやすいでしょう。
# ちょうどよい階層構造
https://skillhub.jp
https://skillhub.jp/courses
https://skillhub.jp/courses/101
これが、下記例のように階層が深くなってしまうと、クローラーが発見しにくくなります。
いつまでもインデックスされない、評価が落ちるなどの可能性もあるので、極力避けたいですね。
URLの階層化は2~3階層までを意識すると良いでしょう。
# 階層が深すぎる例
https://skillhub.jp/courses/101/lessons/4/questions/12/answers
https://skillhub.jp/schools/11/courses/45/lessons/33/assignments/12/revue/1
クローラーが来てくれるまでにちょっと時間がかかったりする場合があります。あとはサイトのサイズが大きくGoogleが認識しきれない場合もありします。そういう場合にはsitemap.xmlを作ってGoogle Search Consoleで知らせてあげると良いでしょう。
xmlの中身はサイトの情報(URLや更新頻度、サイト内の重要度)が書いてあるようなものになります。
以下のような書式で記述しています。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>http://www.example.com/</loc>
<lastmod>2016-01-01</lastmod>
<changefreq>monthly</changefreq>
<priority>0.8</priority>
</url>
</urlset>
これをすべてのページ分記述してGoogle Search Consoleに登録するわけです。
手動で記述していっても良いのですが、すごく大変ですね。
もっと便利な方法があるので活用しましょう。
例えば、WordPressならプラグインがありますし、Web上でサイトURLを入れるとサイトマップを作ってくれるツールもあります。
以下では自動sitemap.xml作成ツール「sitemap.xml Editor」を使った方法を紹介します。
下記のsitemap.xml Editorにアクセスして、サイトマップを作りたいサイトのURLを入力します。
「サイトマップ作成」でxmlを生成します。
少し待つと、サイトマップダウンロードできるようになります。
ダウンロードしたsitemap.xmlを、サーバー上の公開用ディレクトリにアップロードしてください。
Google Search Consoleを開きます。
メニューから「サイトマップ」を選択。
サイトマップのURLを登録する場所がありますので、アップロードしたxmlファイルの場所を入れます。
送信をクリックすると、Googleへサイトマップが送られます。
あとはクローラーが来てくれるのを待つだけですね。
1~4までは、Googleのクローラーと呼ばれるロボットがサイトを巡回(クロール)してコンテンツを見つけやすくするための工夫でした。
今回のHTMLタグの見直しは、検索エンジンにコンテンツを正確に読み取ってもらう対策です。
HTMLをきれいに書くということは非常に重要です。Googleに内容を上手に伝えるためにはHTMLがしっかりとマークアップされている必要があります。細かいマークアップのルールまで挙げると沢山ありますが、まずは下記2つを確認しましょう。
hタグは見出しタグと呼ばれるものです。
見出しタグはh1からh6まであり、h1が「大見出し」や「ページ全体の見出し」というイメージです。
h2が中見出し、h3が小見出し…と数字が大きくなるほど、範囲が小さくなります。
SEOで重要なのは、見出しタグに重要なキーワードを入れておくことです。
Googleはhタグに書かれた文言を、そのページやセクションを表す重要な言葉として認識します。
ですので、検索されたいキーワード(文言)を自然に入れるようにしましょう。
例えば「都内マンション 買い時」で1位に検索されるページでは以下のような構成です。
h1にがっつりキーワードを入れて、h2以下は関連するキーワードが使われています。
<h1>都内マンションの相場買い時?待つ?買う前に知りたい実情</h1>
~ 文字 ~
<h2>都内マンションって増えてる?</h2>
~ 文字 ~
<h2>知っておきたい相場のこと</h2>
~ 文字 ~
<h3>今の価格、買うには適正?</h3>
~ 文字 ~
すべてのhタグに「都内マンション 買い時」が入っているような、一昔前のSEOくさい感じは今現在あまり見かけません。
Googleが力を入れいているGoogleBrain(自然に表現されているかを判断する)が大切なのでしょう。
title、descriptionタグは検索結果に表示される部分になります。
HTMLでの書き方はheadタグの中に記述します。
<head>
<title><都内マンションの相場>買い時?待つ?買う前に知りたい実情|UpIn[アップイン]</title>
<meta name="description" content="平成32年のオリンピック開催が決まり「これから不動産が上がる!」という話を耳にすることも多い今日この頃。「今は安い?」「これから上がるの?」「頭金はいくら払えばいい?」など、マンション購入を考えている人必見の情報が満載です!">
</head>
例えば、上記のような記述であれば、検索結果は以下のように表示されます。
大きめの字で表示されているtitleタグの中身、ページタイトルの付け方が特に重要。
アクセス数やクリック数に大きく影響します。
タイトルは30 ~ 40文字くらいまでで、検索されそうなキーワードはなるべく前に持ってくると良いです。
キーワードは詰め込みすぎず、絞ると良いでしょう。。
スマートフォンが普及した現在、Webサイトはモバイル(スマートフォン)から多く見られています。
モバイルでも問題なく閲覧・利用できるサイトかも、検索順位に影響するでしょう。
Googleも公式に、以下のように発表しています。
モバイルからの検索数がパソコンからの検索数よりも多い現在、サイトのモバイル対応は重要となっています。Google はデフォルトのウェブサイト クローラーとしてモバイル クローラーを使用するようになっています。
モバイル対応は、下記3つができているか意識すると良いでしょう。
Webページのモバイル対応に問題がないかは、以下のツールから確認もできます。
モバイル フレンドリー テスト- Google Search Console
https://search.google.com/test/mobile-friendly
Google Search Consoleには、サイトの問題を検出し管理者に教えてくれる機能もあります。
Google Search Console上部の通知(ベルマーク)をクリック。
検索パフォーマンスや、検出されたサイトの問題などがあれば、表示されます。
赤い線で囲った、通知の見出しをクリックすると詳細が確認できます。
見てみましょう。
青い「モバイルユーザビリティの問題を解決する」ボタンから、更に詳しく見ることができます。
下図、オレンジの点線で囲ったエラー項目をクリックすると、その問題が発見されたページなどが確認できます。
Googleに修正を伝える「修正を検証」ボタンもありますので、指摘された箇所を直したら押しましょう。
ページエクスペリエンス(Webページがユーザーにとって使いやすいかを評価するための指標)では、サイトの表示速度も重要視されています。読み込みが遅く、いつまでも表示されないページは嫌ですよね。
Googleが提供している、PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)というツールで、表示速度の計測ができます。
PageSpeed Insightsの使い方は、計測したいページのURLを入力して「分析」ボタンを押すだけ。
少し待つと、分析結果が表示されます。
スコアは以下のようになっています。
目安としては、平均的である50点以上なら大きな問題はないでしょう(合格点)。
パフォーマンス項目でモバイル70点・デスクトップ90点くらいだと、とても良いです。
※オール100点満点を目指す必要はありません。
分析結果をスクロールダウンしていくと、改善のアドバイスも確認できます。
WordPressサイトの改善に役立つプラグインまで紹介してくれることもありますよ。
対応できるところから、対策を行ってみましょう。
また、Google Search Consoleの“ページエクスペリエンス”からもGoogleの評価が確認できます。
PageSpeed Insightsはページ単位の分析なので、サイト全体の確認はこちらを見ると良いでしょう。
SEOの内部対策(テクニカルSEO)では、Googleのクローラーと、訪問ユーザーの両方に親切なWebサイトを作っていきます。
URLの階層構造やHTMLマークアップなど機械的な読み取りやすさだけではなく、ユーザーがWebサイト/Webページを安心して快適に眺められるかも重要な指標です。サイトを見てくれる方への配慮も忘れず、サイト構造やページの最適化を行っていきましょう。
次回はコンテンツSEOにも繋がる、効果的なブログの書き方を見ていきましょう!
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