Premiere Proでの映像制作・映像編集時には、プラグインだけではなく、プリセットやモーショングラフィックステンプレート、mp4素材なども使用します。こうした素材を使うことで、最初から作ると手間と時間がかかる演出を、短時間で映像内で使用できます。
よく使われているPremiere Pro素材の種類と特徴について知りましょう。
エフェクト/テンプレート素材の種類と特徴
Premiere Proで使われているエフェクト素材、テンプレートなどと呼ばれる素材類は、いくつかのタイプがあります。 ファイル形式(拡張子)によって、編集で使う際にも読み込み箇所・使用方法が異なります。
Premiere Proの動画編集用素材として提供されているのは、主に以下5種類です。
- モーショングラフィックステンプレート(.mogrt)
- テンプレート(.prproj)
- プリセットファイル(.prfpset)
- LUTs類(.cube、.itx、.lutなど)
- 動画ファイル形式(.mp4、.movなど)
モーショングラフィックステンプレート(.mogrt)
モーショングラフィックステンプレートとは、モーショングラフィックスファイル(拡張子 .mogrt)を指します。 これはアニメーションを編集機能を一部持った状態のまま、テンプレート(雛形)として書き出したファイルです。
メリットはPremiere Proに読み込んでおくと、選択するだけでインスタントにアニメーションを使用できること。文字の打ち替えや色の変更もできます。
デメリットは、After Effectsにアクセスできないと使用できないファイルがあることが挙げられます。あとは、編集機能の“一部”がつかえる状態=完全カスタムは出来ない、という点でしょうか。
Premiere Proのエッセンシャルグラフィックスパネルにある「テンプレート」はモーショングラフィックステンプレートです。
Premiere Proで.mogrtファイルを読み込むことで、このテンプレート欄から選択・利用できるアニメーションが増えます。
テンプレート(.prproj)
Premiere Pro用のテンプレート素材と呼ばれるものの中には、プロジェクトファイル形式(.prproj)
で提供されているものもあります。
素材サイトで掲載されている見本動画を作成したPremiere Proのプロジェクトファイルがそのまま提供されているイメージです。
動画を好きなものに差し替えたり、文字を打ち替えたりして利用します。
プリセットファイル(.prfpset)
プリセットファイルは、パラメーターを良い具合に調整して記録したもの。 厳密にはPremiere Proエフェクトプリセットファイルと言い、.prfpsetというファイル形式で書き出されています。
例えば、Premiere Proでエフェクトパネルからトランジションの“クロスディゾルブ”を設定することができますね。 この“クロスディゾルブ”はプリセットの1つです。
プリセットファイル(.prfpset)をPremiere Proに読み込ませることで、エフェクトパネルから適用できる効果が増えます。
LUTs(.lut、.cube、.look、3DLなど)
LUT(ルックアップテーブル)は色調補正のプリセットです。 Premiere Proに読み込ませることで、カラー補正のレッスンで使用した、プルダウンの選択肢を増やすことが出来ます。
Premiere Proで読み込むことができるファイルの拡張子は複数あります。 * .cube * .itx * .lut * ,ilut * .irlut * .fccp * .3dl * .txt * .cc * .cdl
これらのファイルは、どれもLumetriカラーのLUTとLOOK、どちらへも読み込ませることができます。 このためカラーコレクションに使うもの・カラーグレーディング用のものを総称して「LUTs」と呼ぶこともあります。
提供・配布を行っているサイトでは、大抵、どういった時に使うLUTsかが説明されています。 撮影された映像(LOG)に対して使用するものであればLUTに、Instagramのフィルター感覚で使用するものであればLOOKの方から読み込むと良いでしょう。
動画ファイル形式(.mp4、.movなど)
動画に何らかの効果を上乗せする“エフェクト系”素材で多いのが、.mp4など動画ファイル形式。 時々トランジション素材などでも、動画ファイル形式で提供されているものもあります。
動画ファイル形式の素材は、Premiere Proで開く・Premiere Proに読み込ませるだけでは使えないものが大半。 キーイングで背景色を削除したり、描画モードを変更して使用します。