架空の英語スクールをイメージした、YouTube向け動画サムネイルを作ってみましょう。
今回は高解像度スクリーンショットのとりかた・画像素材化する方法を解説します。 「必要な画像は動画から切り出して使って」と言われたときに役立ちますよ。
動画から高解像度でスクリーンショットをとる
素材動画
以下のフリー動画を、YouTubeで公開する動画コンテンツと考えて進めます。 各自ダウンロードしてください。

URL
https://www.pexels.com/video/teacher-explaining-her-lesson-through-video-call-6985493/
(※ Quad HDサイズのDLがおすすめ)
スクリーンショットについて
パソコンで普通にスクリーンショットをとると、基本的にはモニターの解像度が反映されます。 一般的なPCディスプレイだと、全画面表示でスクリーンショットをとっても幅1920pxくらいです。
ですが、WebブラウザのGoogle Chromeを使うと、簡単に、モニター解像度以上のスクリーンショットが出来ます。 以下では3STEPで高解像度スクリーンショットのとりかたを紹介します。
高解像度モニターを使用されている方は、Google Chromeを使わず普通にスクリーンショットをとっても構いません。
STEP1.動画をGoogle Chromeで開く
スクリーンショットを取りたい動画を、Google Chromeを使って開きます。 動画をクロームのタブ内へドラッグ・アンド・ドロップすると、動画が再生されます。
上手く開けないときは、ファイルを開くプログラム(アプリ)を指定してください。 Windowsだと右クリックメニューから選択できます。
STEP2.検証ツールを起動、設定
ショートカットキーもしくは右クリックメニューから、検証ツールを起動してください。
検証ツールパネルの上の方にある、アイコン[Toggle device toolbar(デバイスのツールバーを切り替え)]をクリック。 デバイスの表示領域に合わせて、確認が出来るモードに変更します。
表示部分の右上にあるメニューアイコン()をクリック。 [Add device pixel ratio(デバイスのピクセル比を追加)]をクリックして有効化します。
有効化されると、画面幅や拡大縮小率の並びに「DPR: 〇〇」という表示が増えます。
DPRはdevice pixel ratioの略で、1ピクセルの画像データを何ピクセルで画面に表示するかを決める比率です。 Google Chromeでスクリーンショットをとった際の解像度は、表示サイズ×DPRの数字の大きさになると考えればOK。
ダウンロードした“クアッドHD”は横2560px。 iPhone 12 Proの横向きにすれば、だいたい同じになるので、そのままで良いでしょう。
STEP3.スクリーンショットをとる
スクリーンショットをとりたい(サムネイルとして使いたい)シーンで、動画を一時停止。 をクリックし、メニューから[Capture Screenshot(スクリーンショットをキャプチャ)]を選択してください。
スクリーンショットの画像ファイルが保存されます。
ファイルを確認してみましょう。 検証ツールで設定した解像度(大きさ)でスクリーンショットができていることが分かります。
Chromeスクリーンショット補足
左上のDimensions(日本語にしている場合は“サイズ”)をResponsiveにすると、表示サイズ、DPRを手動で設定できます。 上部にある濃いグレーの部分をクリックしても、レスポンシブに切り替わるので好きに設定できます。
欲しい部分に再生バーが被ってしまう、という時もあるでしょう。 その際には、全画面表示を使うと良いです。
全画面表示モードに切り替え、縦サイズ(高さ)を大きくしていきます。 すると、動画と再生バーが離れます。
映像と重ならない位置になったところで[Capture Screenshot]でスクリーンショットをとればOK。
写真の背景透過と補正を行う
動画からとったスクリーンショットを、サムネイル制作用に素材化していきましょう。
トリミングする
スクリーンショットの画像ファイルをPhotoshopで開きます。
今回の画像は大きく、ファイルサイズも結構あります。 サムネイルに使いたい部分は、人のところだけ。全体の3分の1くらいです。
こんな場合は、扱いやすいようにトリミングしておきましょう。 Photoshopの切り抜きツールを選択し、ざっくりと端を落としていきます。
「切り抜いたピクセルを削除」にチェックが入っていることを確認。 ショートカットキー、もしくは右上の○アイコンで、切り抜きを確定します。
このあたりで、Photoshop形式(.psd
)で保存しておくと良いでしょう。
Google Chromeでとったスクリーンショットの画像は、必要なければ削除して構いません。
背景を透過する
psdファイルの方で、写真の背景を透過します。
プロパティパネルのクイック操作「背景を削除」を使って、マスクを作ります。
綺麗に背景が抜けていたら、そのままでOK。 気になる部分があれば、Instagramサムネイル作成時と同じように選択とマスクのワークスペースを開いて調整してください。
髪の細かい部分は「髪の毛を調整」を使うと、少し落ち着きます。
それでも気になる部分はブラシ類、属性パネルを使って調整してください。 合成グラフィック作品を作るわけではないので、緻密に透過しなくても大丈夫です。
色調補正をする
元の映像が少し暗いので、調整していきましょう。 動画本編を見ても「えぇぇ……」と言われない、自然な範囲で整えます。
色調調整 > トーンカーブで写真全体を補正します。 調整レイヤーの使い方はPhotoshop基礎強化①写真の補正をご確認ください。
明るさ・コントラストを、描画モード“スクリーン”でうっすらと重ねたり。
彩度をアップさせたり……と表示を見ながら、調整していきましょう。
薄暗い元々の画像と、補正後で印象がかなり変わりますよね。
良い具合に補正できたら、背景が透明の状態で上書き保存してください。 次回、補正した写真でサムネイルを作ります。