Photoshop基礎強化②文字装飾 | SkillhubAI(スキルハブエーアイ)

Photoshop基礎強化②文字装飾

写真メインのInstagramサムネイル風画像を作成しながら、Photoshopの操作スキルを学んでいきましょう! 画像に文字を合成し、雰囲気や読みやすさをアップさせる装飾をしていきます。

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レッスン内容と準備

このレッスンの内容

前回のレッスンで補正した写真に、以下のタイトルを文字入れします。

一度は行くべき抹茶カフェ @東京、高円寺

Photoshopで簡単にできる文字装飾を4パターン作ってみましょう。 どの方法もアレンジ性が高く、サムネイル以外にも様々な画像作成時に使えますよ。

  • A:縁取り文字
  • B:グラデーション文字
  • C:画像を文字で切り抜く
  • D:文字部分を透過する

準備と進め方

前回使用した元画像+調整レイヤーは、グループ化して“位置をロック”もしくは“すべてをロック”すると操作しやすいです。

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4パターンのうち、D以外は横書き(もしくは縦書き)文字ツールで普通に入力した文字を使います。

文字ツールを使って、文字を入力しておいてください。 フォントの種類や大きさ、文字の位置などはお好みで設定して頂いて構いません。

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「何回もテキストツールで設定するのが面倒」 「いくつかのパターンを作って見比べたい」 という場合は、以下のように未加工状態・装飾のベースになるグループを作っておくと便利です。

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“文字ベース”グループは非表示で保管。 試したい文字装飾ごとに、それぞれ“文字ベース”グループを複製し、設定していきます。

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psdファイルは重くなりますが、手軽に数パターンのバリエーションを見比べられます。 お仕事などで装飾や加工に迷った時にも、バックアップを取りがてらバリエーションを作れるので使う方が多い方法です。

Photoshopで4種の文字装飾を作ってみよう

A:縁取り文字

企業メディア風アイキャッチのAでは、レイヤー効果でドロップシャドウを加えました。 Photoshopで文字の縁取りをしたり、影などを付けたいときも同様にレイヤー効果を使います。

効果を付けたいテキストレイヤーの“レイヤースタイル”を開きます。 レイヤー名付近をダブルクリック、もしくは右クリックメニューから開けます。

レイヤースタイルの項目から、境界線を開いてください。

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上部の「構造」では、どんな線を追加するか設定できます。 下の「塗りつぶしタイプ」はカラー、グラデーション、パターンの3種類から選択。

カラーは単色の境界線が追加されます。スウォッチをクリックして、色の変更ができます。

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グラデーションやパターンの場合も同様に、スウォッチをクリックでプリセットからの選択・色の変更などが可能。 また、角度やスケールなどの設定もできます。

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効果名の横に + アイコンが表示されているものは、+ アイコンをクリックすることで二重三重に効果をつけることができます。 効果の上下(前面・背面)はレイヤースタイル左下の で変更可能です。

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上(前面)にある効果を不透明度0%(完全に透明)にすると、下図のような縁取りもできます。

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なお、構造の一番下にある、オーバープリントはオブジェクトの上下の色を重ねるかの設定です。

オーバープリントにチェックがない場合、上(前面)にある効果の不透明度を下げても、下(背面)にある効果は無視されます。 チェックを入れると、下(背面)にある効果が見えます。

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B:グラデーション文字

グラデーション文字を作りたいときにも、レイヤースタイルが活躍します。 レイヤースタイルのウィンドウから、グラデーションオーバーレイを選べばOK。

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基本的な設定はグラデーションツールや、境界線でグラデーションを選んだときと同じです。 グラデーションエディターでプリセットから選ぶ、もしくは自分でカスタムグラーデションを作れば、文字の塗りに反映されます。

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グラデーションのスタイルや角度なども選択可能。 それぞれの設定による変化が分かりにくいときは、コントラスト強めのグラデーションで試すと分かりやすいです。

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グラデーション+境界線を設定すると、くっきりした印象になりますね。

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境界線ではなく、ベベルとエンボスを設定すると立体感が出せます。 縁取りのような効果もあるので、少し文字も強調され読みやすくなるでしょう。

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また、グラデーションは分岐点の置き方で、色をパキッと2つに分けることもできます。 (※下図は分岐点が見やすいよう、2%ほど位置をずらしています)

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C:画像・テクスチャを、文字で切り抜く

クリッピングマスクを使うと、一瞬で画像を文字の形に切り抜くこともできます。

例えば、以下のようなザラッとしたテクスチャ。

こうした、切り抜きたい画像(素材)をアートボートに配置します。 レイヤーの順序は、切り抜きたい文字があるレイヤーのすぐ上に置いてください。

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そして、クリッピングマスクを作成すれば、文字の部分だけ画像が表示されます。

【クリッピングマスクのショートカットキー】

  • Win:Alt + Ctrl + G
  • Mac:command + option + G

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「@東京 高円寺」もまとめて切り抜きたいときは、テキストレイヤーをグループ化すればOK。 グループに対してクリッピングマスクを作成する形です。

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クリッピングマスクで文字の形にしたものに、更にレイヤー効果を追加もできます。

クリッピングマスクに使っている画像・テキストをグループ化。 そして、グループに対してレイヤー効果を設定していきます。

今回の素材だと、境界線よりも柔らかい“光彩(外側)”を使うと、雰囲気が出ますね。

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光彩はふんわり光っているような効果演出で使われることが多いですが、暗色を乗算で設定したりもできますよ。

D:文字の形でくり抜く(透過する)

文字ツールの並びにある、文字マスクツール。 こちらを使うと、文字の形をした選択範囲を作成することが出来ます。

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よく使うのが、図形や画像の中で、文字部分を透過したいとき。 長方形ツールで下図のように上を黒く覆って、使ってみましょう。

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横書き文字マスクツールを選択して、画像の上(長方形シェイプと重ならない部分)をクリック。 アートボード内が赤くなりますが、通常の文字ツールと同じように文字は打てます。

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文字パネルで、フォントや文字サイズなどの設定も出来ます。

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入力を確定すると、設定した文字の形に選択範囲が作られます。

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この選択範囲でマスクを設定すると、文字の部分だけが透明になります。 くり抜かれたようなデザインを作ることが可能です。

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画像の位置や、長方形の高さなどを調整して整えました。 Instagramにかぎらず、こんな感じの画像もよく見かけますね。

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“色調補正”の調整レイヤー類、4つの文字装飾、これらを組み合わせると、多様なサムネイルの作成ができます。 Photoshopでの操作が何となくわかれば、SNSでサムネイルを見たり、TV番組のテロップを見る時にも「これは境界線を3つ重ねているな」「こういうクラデーションの使い方もあるのか」と考えられますね。

良いなと思った写真の色調や、文字装飾を再現にチャレンジしてみましょう。 自然とPhotoshopのスキルも向上し、自分にとっての効率的な手順なども出来てきます。