Photoshop基礎強化①写真の補正 | SkillhubAI(スキルハブエーアイ)

Photoshop基礎強化①写真の補正

写真メインのInstagramサムネイル風画像を作成しながら、Photoshopの操作スキルを学んでいきましょう! 今回のレッスンでは補正、次のレッスンで文字の装飾方法を掘り下げます。

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どちらもPhotoshopでよく行う操作で、サムネイル以外にも様々な画像作成に活用できますよ。

準備:新規ドキュメントに写真を配置

今回はInstagramを意識して、制作サイズも1080px × 1080pxの正方形で制作してみましょう。

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以下の、抹茶ラテのような写真をベースに編集してみましょう。

作成されたアートボードに、ダウンロードした画像を配置します。 大まかに「メインアイテムが中央にある」くらいの位置に置けばOK。

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ガイド(上図の赤い線)を使って、アートボードの中央を確認すると作業しやすいです。

Photoshopでの写真補正・加工

写真がきれいに見えるよう、Photoshopで整えていきます。

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操作には色調補正とプロパティのパネルを使用します。 パネルが非表示になっている方は、表示させておいてください。 アプリケーションバーの“ウィンドウメニュー”から、項目名にチェックを入れると出てきます。

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色調・コントラストの補正

写真全体の明るさや色調・コントラストを調整するには、トーンカーブを使うと便利です。

色調補正パネルから、トーンカーブのアイコンをクリック。 トーンカーブという調整レイヤーが追加されます。 レイヤーを選択すると、プロパティパネルがトーンカーブ(下図のグラフのような表示)に変わります。

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グラフ中央を斜めに走っている線を使って、調整します。

実際に触ったほうが、イメージをつかみやすいです。 線の中央あたりをドラッグ・アンド・ドロップして、動かしてみましょう。

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パネル右下にあるアイコン“初期設定の色調補正に戻す”で、最初の状態に戻せるので豪快に動かしてみても大丈夫。

上に線を動かすと写真全体が明るく、下に動かすと暗く変化することがわかりますね。

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もう少し詳しく言いますと、トーンカーブは補正前と補正後の変化を線で表したものです。

  • 横軸:入力=元画像の階調
  • 縦軸:出力=補正後の階調

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トーンカーブを動かすと、最初の斜め45度の直線と、調整した白い線の間に差ができます。 この差が大きいほど、強く補正がかかっているイメージです。 下図の場合は、中間色、抹茶ラテやテーブルの色なが特に明るくなっています。

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Photoshopには、ワンタッチで自然な色調に調整してくれる「自動補正」ボタンもあります。 また、調整を示す白い線上をクリックすると、カーブ設定のポイントを追加できます。

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上のアニメーションで設定したような緩やかな「S字」は、とコントラストを上げる際によく使います。 暗い部分はより暗く・明るい所はより明るく…というイメージです。

ラテアートのハートが潰れないように程度に、調整してみてください。

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設定した補正は、調整レイヤーを非表示にすることでOFFに出来ます。

不透明度の変更で、補正の適用度合いの調整も可能。 ちょっとコントラスト強すぎたかな…なんてときは、トーンカーブで直すより、不透明度を下げた方が簡単に済む場合もあります。

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一部分だけ色鮮やかにするカラー補正

写真によっては、メインアイテムの色味があまり綺麗に出ていないものもあります。

色鮮やかにしたい場合、“自然な彩度”や“彩度”を使うと簡単に彩度をアップできます。 ですが、画像によっては、背景など余計なところの色味が強くなってしまいます。

今回の写真も単に彩度を上げると、テーブルなど木の色が強くなり、抹茶ラテの色はあまり強調されません。

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こんなときは、レイヤーマスクを編集して、鮮やかにしたい部分だけ調整効果を効かせます。

まずは、色調補正パネルから“自然な彩度”のレイヤーを追加。 レイヤーマスクの方を選択してください。

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オブジェクト選択ツールに持ち替えて、カップを選択。 選択範囲が作られたら、右クリックして“選択範囲を反転”します。

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塗り色に黒を選択し、塗りつぶしツールに持ち替えます。 選択範囲内をクリックして、塗りつぶしてください。

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マスクの方に塗りつぶしが適用されていたら成功です。

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プロパティパネルで“自然な彩度”のスライダーを動かしてみると、レイヤーマスクの効果が分かりやすいです。

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アレンジ1

もう1つ、自然な彩度の調整レイヤーを追加。 こちらは彩度を下げ、マスクで背景部分にだけ適用すると、更にメインの被写体の印象が強くなります。

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アレンジ2

明るさ・コントラストの調整レイヤーを追加。

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クイック選択ツールなどで、液体部分以外を選択範囲にします。

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レイヤーマスクのサムネイルをクリックして、選択範囲を黒で塗りつぶし。 液体部分以外が、マスクされた状態になります。

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明るさ・コントラストの調整レイヤーの描画モードを“乗算”に変更してみましょう。 緑っぽい部分だけ暗くなり、より抹茶っぽい色味になります。

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インスタの“フィルター”的な効果をつけたい

ここまでの補正より、もっと劇的な効果がほしいという場合もあるでしょう。 Instagramや写真加工アプリで“フィルター”と呼ばれている、画像をヴィンテージ風やシネマティック風の色合いに加工してくれるアレです。

カラールックアップ

一般的に“フィルター”と呼ばれているような加工には、Photoshopの場合“カラールックアップ”を使うと手軽。 色調補正パネルの中にあるので、クリックして追加してみましょう。 プロパティで、一番上に表示されている3D LUTファイルの選択肢を開きます。

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沢山種類があるので、適当にいくつか切り替えてみてください。 モノクロっぽくなったり、セピアっぽくなったりと、変化があるはずです。

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不透明度で、適用する強さの調整ができます。

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カラールックアップから選択できる、デフォルトのLUTはあまり多くはありません。

ですが、ネット上では有料・無料で様々なLUTファイルが提供されています。 こうした外部LUTと呼ばれるファイルをダウンロードして、Photoshopに読み込ませることも可能です。

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フリーで使えるLUTや、シネマ風LUTなどをまとめてくれている記事も多くあります。 手軽に、統一感のある画像を揃えたい時などはLUTを追加してみても良いでしょう。

レンズフィルター

同じく色調補正の1つである“レンズフィルター”でも、フィルターっぽい効果が付けられます。 こちらはカメラレンズにカラーフィルターを付けた効果を模した機能で、イメージは色付きのセロファンを重ねたような効果。

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こちらも適用量のスライダーで強さを設定できます。 描画モードと不透明度の変更と組み合わせると、結構雰囲気が出ますよ。

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色調補正から追加する調整レイヤー × 描画モード。 この2つを組み合わせて使うことで、手軽に、かなり幅広い写真補正ができます。

レイヤーマスクと組み合わせると、かゆいところに手が届くですね。 人物写真の「顔色が悪く写ってしまった」「美白したい」なんてときにも役立つので、色々と試してみましょう。