Instagramでもよく目にする、複数の写真を使ったコラージュ風サムネイルをPhotoshopで簡単に作る方法を解説します。 Instagramの比較・ランキング系や、購入品レビューの投稿でもよく使われているタイプですね。
テンプレートを使わず自作すると、使う画像やテキストの長さに縛りもなく、オリジナリティのある画像が作れます。 制作はインスタのサムネイル制作以外でも使い所が無数にある、基本テクニックが中心。
制作イメージと素材
複数の写真素材からメインアイテムだけを切り抜き、それを組み合わせてサムネイルを作成しています。
使用する写真は、Adobe Stockのプレビュー版(透かし入り)を使用させていただいています。 プレビュー版は無料でダウンロード可能。
それぞれファイル番号から、AdobeStockのページを開けます。
画像内テキスト |
コスパ最強! 1万円以下で買える おすすめヘッドホン 12製品ランキング |
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画像素材 |
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ファイル番号:590511838
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ファイル番号:194449520
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ファイル番号:277989842
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ファイル番号:403118037
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背景を透過した素材作り
実際のサムネイル制作を行う前に、写真素材の透過をまとめて行います。 サムネイルのドキュメント内ではなく、透過した写真を個別ファイルで保管しておくと、別の画像を作るときなどにも使い回せます。
1.写真の背景を透過する(自動)
企業メディア風アイキャッチ作成でも使用した、Photoshopの「背景を削除」ボタン。 その下には「被写体を選択」もありますが、どちらも、確実に背景透過・被写体の選択が出来るわけではありません。
被写体と背景や影との境い目がクッキリしていない写真では、うまく透過できないこともあります。
Photoshopの自動機能は年々進化しています。 「背景を削除」は、3ステップでできます。まず試してみると良いでしょう。
- 画像をPhotoshopで開く
- 背景レイヤーのロックを解除(通常のレイヤーにする)
- プロパティパネルで「背景を削除」をクリック
今回の素材写真の場合。 上3つ、白背景のヘッドホンは「背景を削除」だけで、透過素材化が出来るでしょう。
問題なく背景が透過できたらものは、そのままpsdファイルで保存すればOKです。
4つ目の、背景が木目になっている水色のヘッドホン画像で「背景を削除」を実行してみます。
大きい所は綺麗にできていますが、ヘッドバンドの黒い部分がモヤッとしていますね。 また、右のイヤパッドの間に少し背景が残っています。
こういう場合は少しだけ手動で調整すると、きれいに見えるようになります。
2.写真の背景を透過する(手動で調整)
水色のヘッドホンの場合
背景を削除でうまくいかなかった、水色のヘッドホンでそのまま作業していきます。
「背景を削除」で生成されたレイヤーマスクのサムネイルをダブルクリック。 選択とマスクのワークスペースが開きます。
右側の属性パネル、上図で赤線・青線で囲った部分では、マスク範囲の表示方法を設定できます。 作業前に、見やすい設定に変更しておくと良いでしょう。
表示モードはオーバーレイにしておくと、元画像を確認しやすいです。
属性パネルの中間くらいにある項目を見てみましょう。
“エッジの検出”では、Photoshopが自動的に作った境界線(境界領域)のサイズを調整できます。 数値を大きくするほど、境界線が広くソフトになります。
その下の“グローバル調整”では、項目ごとに細かく設定ができます。 詳しい説明はAdobe 公式ヘルプの『選択とマスクワークスペース』に書かれています。文字で読むより触ってみたほうが分かりやすいので、よくわからない項目はスライダーを大きく動かして違いを見てみてください。
ブラシツールを使って、マスク範囲を調整します。 一旦、コントラストとエッジをシフトを100%まで上げておくと進めやすいです。
ブラシツールを選択します。 ツールオプションで-のアイコン(選択範囲から一部削除)を選び、ブラシの直径を設定。 ヘッドバンドのところなど、ガタガタしているキワの部分をなぞって滑らかにします。
不要な部分を削除できたら、グローバル調整の数値を変更。 各スライダーを動かして、切り抜きたい部分が滑らかに見えるところを探します。
できたら、右下のOKボタンで編集を完了してください。
背景を切り抜いたレイヤーの下に、背景色代わりのレイヤーを入れると透過具合がわかりやすいです。 気になる部分があれば、再び、選択とマスクのワークスペースを開いて調整しても良いでしょう。
今回のデザインでは、素材を更に縮小して使いますので、厳密に切り抜かなくてもOK。
背景が透過されている状態でpsd形式で保存してください。
黒いヘッドホンの場合
背景色が入っているもう一つの画像、黒いヘッドホンの方も同様に調整します。
こちらは「背景を削除」を使うと、銀色の部分まで透過されてしまいました。 こういった消えなくて良い部分までマスクされてしまった場合は、先ほどと逆。 ツールオプションで+のアイコン(選択範囲に追加)を使って、透過したくない場所を塗ってください。
必要があれば、右側のパネルでグローバル調整等の設定も行ってください。 OKを押せば、レイヤーマスクを使った背景透過は終了です。
……が、元々の背景色が反射していて、色味に違和感があります。
このまま他のヘッドホンと並べると、ちょっと変ですよね。
ですので、次の工程、写真の補正を行います。
3.写真を補正する
透過画像(写真素材)時点では、目で見た時のような、自然な仕上がりに補正します。 まずはナチュラルに、写真素材全体の色調を合わせるイメージで補正しましょう。 デザインに合わせた補正は、サムネイル画像を制作するファイルの方で行います。
今回の黒いヘッドホンは、モノクロに近い色味になればOK。 色調補正パネルから「自然な彩度」をクリックし、調整レイヤーを作ります。
赤みが目立たなくなるよう、プロパティで彩度を下げます。
補正ができたら、psd形式で保存してください。
5つの写真全てで背景を透過したら、サムネイル制作に必要な素材の用意は完了です。 サムネイル画像そのものの制作に進みましょう!