Webマーケティングとは? 主な15の施策と手法、得意領域や特徴まとめ【EC運営初心者向け】

今の御時世、Webを使ったマーケティングは避けて通れません。
ですが、調べると各所で“〇〇マーケティング”という言葉が多発されていて、結局何をしたら良いか分からなくなりませんか?

Webマーケティングを始めるために必要な手順、よく使われる15の施策・手法を簡単に紹介します。叶えたいゴール(目標)に合わせて、より適した方法を選びましょう!

Webマーケティングとは

Webマーケティングとは

Webマーケティングは、webサイトなどオンラインで行うマーケティングのこと。
マーケティングとは、商品やサービスが売れる仕組みを作るために行う活動の総称です。販売プランの考案、需要のある顧客層の絞理込み、商品の認知度を高める、集客をする……など、販売のために行われる全ての工程が含まれます。

Webマーケティングの手順

商品やサービスを販売するために、Webマーケティングを行おう!と思う方は多いでしょう。ですが、インフルエンサーの起用が良いらしい、LINE公式アカウントを使うと良いらしい、などの漠然とした情報での見切り発車は要注意です。

マーケティングには、販売のために行われる全ての工程が含まれています。
実現したいゴール・目標を設定し、マーケティングが成功したかの判定・上手くいかなかったときは改善点を見つけられるようにする必要があります。そのためには「誰に、どんな価値がある商品として、どの様に売り出すか」などターゲティングやポジショニング、競合調査なども必要です。

先人たちの知恵でマーケティングの手順、マーケティングのフレームワークも多く考案されています。いきなり“実施”せず、戦略を立てるところからはじめてみましょう。

第2回:マーケティングの基本プロセス「R・STP・MM・I・C」
https://www.tdb.co.jp/knowledge/marketing/02.html

ブランディングも意識しよう

マーケティングと並列で登場することが多いブランディング。
ブランディングとは「相手にイメージを持ってもらうための活動」です。

下図は、とてもわかりやすい、マーケティングとブランディングの違いです。
記事自体もわかりやすいので、ブランディングについて知りたい方は目を通してみてください。

ブランディングとは?ビジネスを成功に導くブランド戦略のコツ
https://sevendex.com/post/2065/

マーケティングとブランディングは似て非なるものですが、無関係ではありません。相互に影響しあっています。
例えば、ブランディングが決まっている場合は、マーケティングの際にユーザーに持ってもらいたいイメージと乖離しないよう注意が必要です。ブランディングに沿わないコンテンツや、広告デザインを使うと、ユーザーが混乱してしまいますよね。

Webマーケティング施策、主要15種類

Webマーケティングで使われることの多い、定番の施策・手法15種類を紹介します。

  1. ソーシャルメディアの運用
  2. インフルエンサーマーケティング
  3. プレスリリース配信
  4. SEO対策
  5. アドネットワーク広告
  6. リスティング広告
  7. アフィリエイト広告
  8. SNS広告
  9. サイト改善/リニューアル
  10. コンテンツマーケティング
  11. ウェビナー
  12. リマーケティング広告/リターゲティング広告
  13. クーポン/ポイント
  14. メール/LINE公式アカウント
  15. 口コミマーケティング

お客様は、商品/サービスをまだ知らない人から既存顧客まで、いくつかの層に分けることが出来ます。マーケティングでは、この段階を“フェーズ”ということもあります。

上記15の施策・手法は、どのフェーズのお客様に有効かタイプが分かれます。
認知目的:SNS、興味関心を高める:アドネットワーク……のように細かく区切られることも多いですが、そのあたりは運用の仕方・広告の打ち方によって変わるところも多いです。

本記事ではシンプルに、2タイプに分類して紹介します。

A)集客~コンバージョンに強い8つの施策

まず、ユーザーに認知してもらう、集客・顧客獲得に繋がりやすい施策を見ていきましょう。
以下の8つが該当します。

  1. ソーシャルメディアの運用
  2. インフルエンサーマーケティング
  3. プレスリリース配信
  4. SEO対策
  5. アドネットワーク広告
  6. リスティング広告
  7. アフィリエイト広告

ソーシャルメディアの運用

ソーシャルメディアとは、誰もが情報を発信・受信することの出来るメディアを指します。
FacebookやInstagramなどの“SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)”も、このソーシャルメディアのなかに含まれます。ソーシャルメディアの中で、ユーザー同士の“繋がり”やコミュニケーションに重点を置いたサービス=SNSというイメージです。

ソーシャルメディアの運用とは、こうしたソーシャルメディアのアカウントを開設し、顧客・見込み顧客に向けて情報発信を行っていくことを指します。商品・サービスの認知度拡大、ユーザーとの信頼関係構築(ファンの獲得)に強く、ブランディングにも活用されます。

なお、SNSを含むソーシャルメディアで行うマーケティング活動・手法を総称して、“ソーシャルメディアマーケティング(SMM)”と言います。ソーシャルメディアマーケティングには、後記のインフルエンサーマーケティングSNS広告出稿なども含まれます。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーとは影響力の強い人物、SNS上のフォロワー/ファン数の多い人(アカウント)を指します。インフルエンサーに企業や商品・サービスの情報を発信してもらうWebマーケティング施策が、インフルエンサーマーケティングです。

インフルエンサーが抱える多くのフォロワーが閲覧・視聴することで、認知度アップに繋がります。投稿が面白い内容なら拡散されますし、好意的なレビューであれば「この人が紹介しているなら、使ってみたい」と集客や販売にも発展するでしょう。

プレスリリース配信

プレスリリースとは新規事業、新商品・新商品の発売、自社の経営に関する情報などをメディアに提供することです。プレスリリースをきっかけにメディア掲載されれば、広告費もかかりません。広告ではなくコンテンツになるわけですから、読者・視聴者の関心や信頼度も高まるでしょう。

かつてプレスリリースは報道業界向けでしたが、近年はWebサイト上に公開されている文書も多くあります。このため、プレス(報道機関)に限定せず、広く知ってほしい情報として“ニュースリリース”という言葉が使われることもあります。どちらも「自社情報を発表する公式文書」の意味で使われていて、明確に区分はされていません。

プレスリリースは現代でもマスコミやWebメディア関係者向けに活用されています。PR TIMESなどプレスリリースをWeb上で投稿・閲覧できる“プレスリリース配信サービス”や、プレスリリースの配信を行ってくれる代行サービスもあります。

SEO対策

SEOとはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)、検索エンジンにコンテンツを見つけてもらう、検索結果として上位に表示してもらうための施策を指します。日本での検索エンジンシェアの大半はGoogleですから、簡単に言えば「Googleが評価してくれるWebサイト/ページにする」ことです。

SEOは大きく、以下の3つに分けられます。

  • 内部SEO(内部対策):サイト構造・HTMLタグを最適化する
  • コンテンツSEO:キーワード選定、質の高いコンテンツ制作
  • 外部SEO(外部対策):被リンク・サイテーションなど

コンテンツSEOは内部SEOの一種ですが、コンテンツの制作までを含むため別枠で扱わうことが多いです。良質なコンテンツ作成はもちろんのこと、ターゲットユーザーが知りたがっている情報、それを検索する際に使う“キーワード”の把握と選定も重要です。どれだけ検索エンジンにわかりやすい構成で良い記事を書いても、誰も検索しないなら意味がないですからね。

アドネットワーク広告

アドネットワーク広告とは、広告媒体を集めて作った広告配信ネットワーク通じて、広告を配信することを言います。簡単に言うと、アドネットワーク事業者(アドサーバー)にお金を払えば、提携されているWebサイト・ソーシャルメディア・ブログなどへ一括で広告配信が出来る仕組みです。

画像元:https://www.trans-plus.jp/blog/column/adtechnology_190328

コンテンツ連動型広告(ディスプレイ広告など)や後ほど紹介するリターゲティング広告などのターゲディング広告も、アドネットワーク広告の中のメニューとして提供されています。

主要なアドネットワークとしては、Google Display Network(GDN)やYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)、Facebook Audience Networkなどがが挙げられます。

アドネットワークの広告掲載費用は、広告がクリックされると費用が発生するクリック課金式、広告が表示されるごとに費用が発生するインプレッション課金式の2つが多いです。
アドネットワークで費用目安や多彩な広告フォーマット、特徴をまとめてくれているサイトも多いです。出稿を考えている方は参考にしてみましょう。

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索したワードと連動して表示される広告のこと。Googleの検索結果画面だと、上の方に表示され、URLの横に“広告”と表示されているものがリスティング広告です。

人が検索するのは、興味がある・知りたいことがあるとき。
広告を見るユーザーは、ニーズが顕在化している層が中心になります。このため、リスティング広告から流入したユーザーは、購入や申し込みといったコンバージョンにつながりやすい傾向があります。自然検索結果より目立つ位置に表示される、目的がはっきりしたユーザーを狙えることから、即効性がある広告でもあります。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)が仲介して、ブログやメディア運営者に広告を載せてもらうという仕組みです。アフィリエイト広告は基本的に成果報酬型。1クリックいくらではなく、ユーザーが資料請求・商品購入など設定したアクションを起こした場合に報酬が支払われます。

このため、広告を掲載するサイト運営者は、広告活動やコンテンツマーケティングまで行うことも珍しくありません。コンバージョンに繋がりやすいユーザーの集客が期待できます。

SNS広告

SNS広告は、呼び名の通りFacebookやInstagramなどに費用を支払って広告を掲載します。TwitterがSNSかの論議はありますが、Twitter広告もSNS広告に含まれます。

SNSによってはプロフィール登録、興味関心の登録などもありますよね。Instagramは若年層女性など、サービスによりユーザー層にも違いがあります。ターゲット層が明確化できていれば、狙った層に絞って広告を表示させることも可能です。ユーザー層やターゲティング精度、広告費用などを確認して出稿するSNSを決めると良いでしょう。

B)コンバージョン~リピート獲得に強い7つの施策

続いて、コンバージョン率のアップ、リピート購入や情報共有の促進に繋がりやすい施策を見ていきましょう。
以下の7つが該当します。

  1. サイト改善/リニューアル
  2. コンテンツマーケティング
  3. ウェビナー
  4. リマーケティング広告/リターゲティング広告
  5. クーポン/ポイント
  6. メール/LINE公式アカウント
  7. 口コミマーケティング

サイト改修/リニューアル

Webサイト/ページへのアクセスはあるけれど、なかなかコンバージョン(購入や申込みなど)に繋がらない。そんな時に行うのが、Webページやサイト全体の改修、リニューアルなどの変更です。

システムが古く処理が遅い、ブランディングとサイトのデザインが大きく離れている、などの場合はWebサイト全体のリニューアルをすることが多いです。もちろん、そこまで大きな変更をしなくても、コンバージョンの改善につながる改修もあります。代表的なものとしては以下のEFO、LPOが挙げられるでしょう。

リニューアルか改修か、目的と変更箇所を明確化するところから始めましょう。

【EFO】

EFO(Entry Form Optimization=エントリーフォーム最適化)は、申し込みフォームや問い合わせフォームなど“入力フォーム”入力途中での離脱を防ぐための改善です。

見込み客側で考えると、フォーム入力は面倒ですよね。項目が多い・入力エラーになると「もういいや」と諦める事も珍しくありません。

しかし、会員登録や商品購入などのコンバージョン達成にはフォーム送信が必須。このため、EFOはサイト改善の中でも優先度が高いです。お客様が苦痛なく送信できるようフォームを改善すれば、即CVRアップにも結びつきます。

【LPO】

LPO(Landing Page Optimaization=ランディングページ最適化)は、ランディングページ(LP)でユーザーの途中離脱を防ぐために行う改善です。

LPのデザインがユーザーと合わない、書かれている文章がユーザーニーズにハマっていないと、訪問ユーザーは「求めているものと違うな」とページを閉じてしまいますよね。そうならないように、LPをユーザー層に合わせて最適化することで、ページのCVR(コンバージョンレート=成約率)をアップさせるマーケティング手法がLPOです。

コンテンツマーケティング

コンバージョン率を高めるために、コンテンツマーケティングもよく使われています。
コンテンツマーケティングとは、見込客の疑問や関心を満たすコンテンツを作成し、提供する手法です。商品やサービスの売り込みではない“有益なコンテンツ”を提供することで、見込客との関係性を深めていくことができます。最終的には購買が目的ですが、PRではなく、コンテンツを使って見込客との関係構築・コミュニケーションをとるイメージです。

コンテンツマーケティングと似た言葉はけっこうあります。
例えば、コンテンツSEOは、検索ニーズに沿ったコンテンツを充実させて、Googleなどの検索エンジンからのサイト訪問者を増やす手法。コンテンツマーケティングの一部と言えますが、イコールではありません。

また、メールマーケティングで使うコンテンツの作成や、動画コンテンツ作成なども“コンテンツマーケティング”に含まれます。以下のSATORIさんの解説・図解がわかりやすく、イメージを掴みやすいと思います。

画像元:https://satori.marketing/marketing-blog/what-is-contents-marketing/

ウェビナー

ウェビナー(Webinar)はWebとSeminarを合わせた造語で、インターネット上で配信するセミナーやイベントのことを指します。ウェブセミナーやオンラインセミナーという言い方もします。このウェビナーを活用して自社商品・サービスを購入してもらうための施策を“ウェビナーマーケティング”と言います。

Web型のセミナーやイベントは、会場を借りて行うよりも費用や労力を抑えられます。見込み顧客との繋がりを作る、見込み顧客を育成できるなどのメリットもあります。お客様にとっても、押し売りなどの不安が少なく、どこからでも参加できるメリットがあります。

リマーケティング広告/リターゲティング広告

リマーケティング広告(リターゲティング広告)は、Webサイトを訪れたことのあるユーザーを対象に広告を出す、ターゲティング広告の一種です。Googleではリマーケティング、Yahoo!ではリターゲティング、などサービス提供元によって名称が違いますが、どちらも同じ意味です。

あるサイトにアクセスしたら、そのサイトの広告がやけに出てくるようになった…という経験は、多くの方がお持ちではないでしょうか?興味があった・検討中の場合は、広告を見て思い出したり、アクションを起こすきっかけになりますよね。このため、リマーケティング広告はコンバージョンに繋がりやすい広告とされています。

反面、どのサイトを表示しても同じ広告が出てくる(しつこい)、自分の閲覧履歴を監視・追跡されているように感じる(怖い・不審)などのデメリットもあります。しっかりと配信リストの設定、運用プランを考えてから使用したい広告です。

クーポン/ポイントの活用

  • 会員登録やメルマガ登録はしたけど、商品やサービスの購入に至っていない。
  • 一度購入してくれたけれど、それ以降のアクションがない。

こうしたユーザーに対しては、クーポンの配布、ポイント制度の導入も有効です。
クーポンやポイントは“値引き”なので乱発すると利益率が下がる危険もあります。ただ、消費者として考えると「お安くなる」は気持ちが購入に向きやすい状況。対象者・タイミングを考えて、戦略的に実施していきましょう。

クーポンは新規顧客獲得、リピート購入の促進、客単価アップなど様々に使われています。初見のお客様でも「初回限定〇〇割引クーポン」があれば、実際に支払う金額が減る=購入の心理的ハードルが下がりますね。何千円以上で使えるクーポンなら、合わせ買い(客単価アップ)の促進に繋がります。

ポイントサービスの方は、基本的にリピーター獲得・顧客の囲い込みが目的。
ポイントが付く=将来的に値引きしてもらえるということですから、ユーザーはポイントがもらえるサイトを優先するでしょう。

クーポンと同様に、見込み顧客に会員登録や初回購入を促す“特典”としてポイントを配布する事もあります。「今だけ!無料会員登録で500ptプレゼント」とかよく見かけますね。

メール/LINE公式アカウント

【メールマーケティング】

メールマーケティングとは、呼び名の通り“メールを活用した販売戦略”のこと。
クーポンを配布してユーザーを呼び込むツールとして使ったり、見込顧客・顧客が喜ぶようなコンテンツを配信し関係性を深めたりしていきます。信頼できる企業/お店であると思っていただければ、新商品のプロモーションなども好意的に目を通してくれるでしょう。

【LINEマーケティング】

LINE公式アカウントを使って、ユーザーとの信頼関係を作ったり、配信を行うマーケティングも日本ではよく使われています。実店舗・ネットショップ問わず「LINEお友達限定クーポン」が配布されているのを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

お客様に公式アカウントと“友だち”になってもらうことで、LINEを通じてマーケティング活動を行っていきます。大まかなイメージは、LINEを使って行うメールマーケティング。

加えてLINE公式アカウントでは、マーケティング用にクーポンやショップカード配布、予約機能、チャット応答などの機能も用意されています。友だちになっているユーザーとは1:1でやり取りも出来るので、メールよりも“コミュニケーション”感が強いことも特徴。顧客とのコミュニケーション、信頼関係構築に適しています。

口コミマーケティング

インフルエンサーでなくとも、実際に商品を購入した・使用したユーザーの感想は、消費者にとって重要な指標になります。誰も使ったことのない商品よりも、利用者が多く、利用者目線での情報がある商品のほうが安心感もありますね。

そこで、利用者・購入者がレビューやクチコミを発信してくれるよう、意図的に促す口コミマーケティング(レビューマーケティング)という施策も行われています。レビュー投稿でポイントやクーポンがもらえる、などの仕掛けもよく見かけますが、露骨な方法で投稿を促すと炎上リスクもあるので注意が必要です。

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