
制作のお仕事の依頼があったとき、最初に行うのが見積書の作成です。見積もりを出すために、どのような仕事をするのか・クライアントの希望は何かを掴むためにヒアリングを行いましょう。
見積書とは
お仕事のご相談・依頼を受けた際には、まず見積書を作成します。
商的なやりとりとしては、基本的に下記の流れで行います。
1.見積り 2.契約(注文) 3.納品 4.検収 5.請求書の発行 6.代金支払い 7.領収書の発行
見積書は請求書や領収書などと共に「証憑(しょうひょう)」と呼ばれる、取引があったことを証明する書類として扱われます。
それと同時に、見積書は取引条件を検討する資料としての役割も持ち合わせています。 見積書の内訳を見ながら、項目を足したり引いたり、金銭交渉を行うこともあります。そうして、お互いに納得できる「落としどころ」を探すための資料でもあるのです。
基本的には、契約前の見積書に記載した金額がご請求額となります。
ヒアリングについて
見積書を作るためには、仕事内容とボリュームを明確にする必要があります。 プレ請求書になるわけですから、大まかな金額を書くわけにはいかないのです。
そのため、見積書を作る前にクライアントの要望をヒアリングする必要があります。
何ページくらい作るのか 素材や掲載文章はどちらが用意するのか… など、求められている作業内容が明確になっていないと、見積もりはできません。
見積もりを適当に出してしまうと、契約後に再度お金の話をしなくてはいけなくなったり、提示した金額で(割に合わないくらい)大変な作業量をこなす必要が出てきてしまったりするかもしれません。 最初にクライアントの希望・要望をはっきりさせておきましょう。
ヒアリングすべきこと
Webサイト制作の見積もりを行う際に、ヒアリングしておくと良いことをGoogleスプレッドシートにまとめました。
ご自身のドライブにコピーして頂いた後は、お好きに編集が可能です。 他にヒアリングしたいこと・うかがうべきことがあれば、項目を増やすなどアレンジしてご利用ください。
【ヒアリングする内容について】
スプレッドシートを見ていただくと分かるように、クライアントにヒアリングしておきたいことは多岐にわたります。
スプレッドシードでは分散されていますが、主要なヒアリング項目は大まかに4つのグループにまとめられます。ご自身でヒアリングシートを作る場合は、4グループのヒアリングが出来るようにしてみて下さい。
システム導入について
Webサイトにシステム(お問合せフォーム・予約フォームなどの機能)を加えたい、というご依頼も多くあります。
問い合わせフォームと一口に言っても、送信確認画面の有無・お客様のメールアドレスに送信内容を送るかなど違いがあります。機能要件(どんな機能をつけたいのか、こんな動作がほしいという見本サイトなど)をヒアリングしておきましょう。
そして、まずは、その機能を自分で実装できるかを考えてみましょう。
フリーCGIの使用、WordPressであればプラグインで対応するなど、自分で実装できそうな場合は、次レッスンの金額を考えるステップにそのまま進めます。
自分で実装が不可能な場合は、機能追加のみ外注に出すかたちになります。 ヒアリングした機能要件を請け負ってくれる方に説明し、見積もりを貰いましょう。
サイト企画も請け負う場合
クライアントによってはサイト企画ができていないケースもあります。 特に個人事業主、中小企業のご依頼の場合に多いでしょう。
例えば「自分のカフェを作ったので、サイトを作って欲しい」という場合。 ターゲット層やペルソナ、SEOキーワードなどがほとんど決まっておらず、目的を聞いても「お客さんを増やしたい」のようなふわっとした回答をされることがあります。
このような場合は、ターゲットや目的を絞ったほうが効率的に集客できることをお伝えすると良いです。
クライアントが企画部分を考えられない、という場合は、別料金を頂いてサイト企画も請け負うことになります。Googleスプレッドシート内の「企画用ヒアリング」シートの内容もヒアリングましょう。 (※一部、ヒアリングシートと同じ項目があります)
「企画用ヒアリング」の項目も、クライアントにわからない部分があるかもしれません。そこは話し合いながら、クライアントが求めてるもの・伝えたいことを明確化して行きましょう。
そうして得た情報を元に、目標設定、競合調査、キーワード選定などサイト企画をこちらで行っていきます。
まとめ
見積もりを行うためには「どんな作業を」「どのくらい行うか」を明確化する必要があります。クライアントの希望を的確に把握すし、認識違いを起こさないために、見積もり前にヒアリングを行いましょう。
次のレッスンでは、作業内容から金額を計算し、見積書を作ります。