設定した3つ目のマーカー箇所部分、視聴者が一時停止しやすいよう間(シンキングタイム)を差し込みます。 解説スタートまでのカウントダウンも、Premiere Proで作成していきます。
1. クッションになる時間を作る
数字が変わっていくカウントダウンは一旦置いておいて、まずクリップの間に時間を確保。 テキストなどを入力していきます。
1-1. クリップ(Title_Lesson)を挿入する
マーカーを設定した時間に、『Title_Lesson/N次元タイトル.aep』を差し込みます。
タイムラインで、クリップを挿入したい位置に再生ヘッドを合わせてください。
プロジェクトパネルで素材の『Title_Lesson/N次元タイトル.aep』をダブルクリック。 ソースモニターで開きます。
Premiere Pro動画編集実践講座Ⅰで、8秒だけ挿入できるようインポイントとアウトポイントを設定しているはずです。 今回も8秒あれば良いので、インサートボタンもしくはショートカットキーで挿入してください。
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カットやインサートなどを行うと、キャプションのクリップが分割されます。 不要な部分は削除して構いません。
1-2. テキストを追加する
差し込んだ『Title_Lesson/N次元タイトル.aep』クリップよりも上のトラックに、テキストのクリップを追加します。
テキストツールを使って、プログラムモニターで文字入力すると自動的にクリップが追加されます。
エッセンシャルグラフィックスパネルで、文字サイズや色・位置などを設定します。 見本通りでなく、お好きに調整していただいても良いです。
再生ヘッドの位置を、確認しやすい時間に移動すると見やすいです。
クリップの末尾をドラッグして、『Title_Lesson/N次元タイトル.aep』クリップと同じ長さに揃えます。
次にカウントダウンの文字部分を加えます。 右下「秒後、解説編スタート」というところです。
別のクリップにわけた方が設定がしやすいので、一時停止して~の上のトラックに追加します。 テキストツールを使っても、クリップを複製して調整しても構いません。
トラックが足りない方は、右クリックから“トラックを追加”でVトラックを増やしてください。
テキストの位置やサイズを調整。
「秒後、解説編スタート」のクリップを右クリック。 メニューの中から“速度・デュレーションを”選んで、クリップの表示秒数(デュレーション)を5秒に設定。
【クリップ速度・デュレーション】
クリップの表示秒数が5秒だと、下トラックのクリップよりも短くなります。 クリップの終わりの位置を合わせておいてください。
1-3. 効果音の調整
『Title_Lesson/N次元タイトル.aep』は、映像と音声がセットになっています。
各レッスンの区切りとしては良いですが、今回のシンキングタイムも同じだと紛らわしいですよね。 別の音に変更してみましょう。
既存オーディオを消音
まず、『Title_Lesson/N次元タイトル.aep』のオーディオクリップが再生されないようにします。
今回の場合、手っ取り早いのはオーディオ部分のクリップをミュートしているA2トラックに移動する方法です。 ドラッグすると映像はそのままのトラック、音声はA2トラックに配置できます。
基本的には、これだけでOKです。
◆ オーディオクリップ部分を削除したい場合
素材映像など映像と音声がセットになっているものでも、リンク解除をすれば個別のクリップとして別々に扱うことが出来ます。
必要最低限のクリップのみで作りたい、という場合はリンク解除→オディオクリップを削除してもOKです。
◆ A1トラックに配置しておきたい場合
特定のオーディオクリップだけを、ミュート(消音)する事もできます。
よく使われる方法は、以下の2つ。
1.オーディオのレベルを変える( -∞ に設定する) 2.オーディオエフェクト > ミュートを適用(1.0ミュートに設定)
こうした設定を使う事も少なくありませんので、こちらを試してみても良いと思います。
新しい効果音/BMGの用意
シンキングタイムに使用する効果音もしくはBGMを用意します。 デモでは“効果音ラボ”さんの『制限時間タイマー』を使用させていただきました。
URL:https://soundeffect-lab.info/sound/anime/
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ダウンロードしたファイルを、映像編集用のフォルダに移動。 Premiere Proのプロジェクトから読み込みます。
ボリューム調整と挿入
素材の効果音やBGMなどは、そのままシーケンスに配置すると「音が大きすぎる」という場合が多々あります。 メインの映像と一緒に再生してみて、必要に応じて音量を調節してください。
何度も使用するような効果音などの場合、オーディオクリップミキサーを使ってソースクリップの音量を調整しておくと楽です。 方法や、シーケンスに配置したクリップ毎に調整するのとの違いは下記動画をご確認ください。
2. カウントダウンを作成する
5秒間のカウントダウンを作ります。 基本のカウントダウン作成方法がわかると、オープニングで使われるフィルム映画風のカウントダウン、エクササイズ動画など多用されているカウントダウンタイマーなどへ応用も出来るようになっていきますよ!
2-0.シーケンス設定の変更
まず、Lesson3シーケンスのフレームレートを確認してください。 解説は29.97ftpsで行っていきますが、59.94ftpsなどでも進められます。
2-1. クリアビデオの追加
カウントダウンを表示するためのクリップを、Lesson3シーケンスに加えます クリアビデオというものを使用します。
クリアビデオとは、ベースが透明なビデオクリップのことです。
クリアビデオというのは、ブラックビデオ、カラーバーとトーンおよびカラーマットのような合成クリップの一種です。タイムコードエフェクトや稲妻エフェクトのように、透明部分を保持しながら、独自の画像を生成するエフェクトを適用する際に役立ちます。クリアビデオは「透明なマット」であると考えることができます。
クリアビデオはプロジェクトパネル下部 アイコン、新規項目から選択して作成できます。
「新規クリアビデオ」というウィンドウが表示されます。 真ん中のタイムベースが、先程シーケンス設定で確認したものと一致しているか確認し、OKを押してください。
プロジェクトパネルに「クリアビデオ」が追加されてます。 Lesson3シーケンス、カウントダウンを表示したい時間に配置してください。
下にある「秒後、解説編スタート」のクリップと長さを合わせておきます。
2-2. エフェクト“タイムコード”でカウントダウンを作る
エフェクトパネルで「タイムコード」と検索してください。 ビデオエフェクト > 旧バージョン の中にあるタイムコードを、クリアビデオのクリップに適用します。
プレビュー(プロジェクトモニターの表示)下部に、半透明でタイムコードが表示されます。
ここから、以下3つの設定を行ってカウントダウンの表示を作っていきます。
- タイムコードのパラメーターを設定する
- タイムコードの一部(秒の一桁)のみ表示する
- 逆再生をかける
操作は以下の動画をご確認ください。
2-3. トランジション等の設定
必要に応じて、映像の切り替わりがスムーズに見えるよう調整してください。
トランジションによって、クリップの位置(表示時間帯)を調整したほうがキレイに見える場合もあります。 見本では「一時停止して~」とカウントダウンのクリップを少し前(左)に移動させ、ホワイトアウトとクロスディゾルブを使いました。
プレビュー再生がカクつく、静止画状態になっている……という時は、部分的にレンダリングを行って確認してください。
実習
ここまでのレッスンで作ってきた、解説前のワンクッションをご自身のLesson3シーケンスに入れてみてください。
やることは、大きく以下の2つです。 (解説と一緒に作成された方は、そのまま次のレッスンに進んでください)
- 視聴者が一時停止しやすいよう間を作る
- すぐ解説が始まるとがわかるようにカウントダウンを表示
テキストのサイズや色、使用する効果音もしくはBGMなどは、解説通りでなくても構いません。