Claude Codeのサブエージェントを知る
サブエージェントとは
サブエージェントとは、特定の仕事に特化したAIを別に用意して、メインのClaude Codeが必要なときにその仕事を任せる仕組みです。
イメージとしては、専門スタッフをあなたの制作チームに加えるようなもの。
Skillがよく使う指示を一発で呼べる機能
なら、サブエージェントは特定の仕事だけを専門に担当してくれるAIを別に用意する
機能です。
たとえばLPを1ページ作るときでも、「要件をまとめる」「文章を考える」「コードに落とす」など様々な工程がありますよね。これをすべてメインのClaude Codeだけに任せると、会話がどんどん長くなり、途中から指示がぶれやすくなります。
そこで、工程ごとに専任の担当者(=サブエージェント)を用意すると、それぞれが自分の仕事だけに集中できるため、結果がまとまりやすくなります。
たとえばこんなことができます。
| 用途 | 作れるサブエージェントの例 |
|---|---|
| Web制作 | 要件整理担当・コピーライター担当・コーディング担当 |
| コード管理 | コードレビュー担当・バグ修正担当 |
| 情報収集 | リサーチ担当(読み取り専用で安全に調査) |
メインのClaude Codeが「司令塔」となり、サブエージェントに仕事を振ります。
サブエージェントは与えられた仕事を片付けて、結果だけをメインに渡します。

あなたが実際に使用する際には、いつも通りClaude Codeに話しかけるだけでOK。
それだけでも、メインClaudeは「どのエージェントに仕事を振るか」判断してくれます。モデルの選択のように切り替える必要も、裏側でどのサブエージェントが動いているかを細かく意識する必要もありません。
もちろん「このサブエージェントに処理してほしい」と指定することもできますよ。
Skillとの違い
同じように「登録しておく」機能でも、SkillとサブエージェントはClaude内での動き方が異なります。
| Skill(スキル) | サブエージェント | |
|---|---|---|
| 動く場所 | メインの会話の中で動く | 独立した別の作業スペースで動く |
| 用途 | よく使う指示・作業手順の登録 | 専門特化した役割の担当者を用意 |
| 得意なこと | シンプルな繰り返し作業の効率化 | 複雑・大量の処理をメインの会話と分離する |
「別の作業スペース」とは、メインのClaude Codeとは切り離された場所でAIが動いているイメージです。ちょうど、同じ会社の別フロアで作業している同僚のような感じで、仕事が終わったら結果だけをメインに持ってきてくれます。使う側としては、この仕組みをあまり意識しなくて大丈夫です。
メリットはこういったところにあります。
- 本筋のやりとりが、作業ログで埋まらない
- 「ファイルを読むだけ」「メモを書くだけ」のような制限を担当ごとにかけられる
- 担当によって使うAIモデルを変えられる(速さ優先など)
どこに保存される?
サブエージェントは、フォルダの中に置いたマークダウンファイル(.md)として保存します。
Skillと同じく、置く場所によって使える範囲が変わります。
パソコン全体に効く場所(グローバル)
Windows: C:\Users\ユーザー名.claude\agents
Mac: /Users/ユーザー名/.claude/agents/
└── requirements-organizer.md ← サブエージェントのファイル
└── copywriter.md
└── coder.md
***
プロジェクトの中だけに効く場所(ローカル)
プロジェクトフォルダ/
└── .claude/
└── agents/
└── requirements-organizer.md
ファイル名は何でも構いません(nameという設定で識別されるため)。
まずはプロジェクト内(.claude/agents/ フォルダ)から試してみましょう。
組み込みサブエージェントについて
実はClaude Codeには、インストールした時点からサブエージェントが内蔵されています。
Explore(コードの調査用)・Plan(計画立案用)・general-purpose(汎用)などがあり、Claude Codeが必要に応じて自動で使っています。この記事ではこれらに加えて、自分専用の担当者を作る方法を紹介します。
要件定義をアシストするエージェントを作ろう
今回作るエージェントの完成イメージ
Web制作を請け負うと、クライアントからの情報がバラバラな形で届くことがよくあります。
最初の依頼時に条件として言われたこと、ヒアリングで聞き取ったこと、ヒアリング後に「さっきは○○って言ったけど…」とメールで送られてくる…。
「LINEでは営業時間、メールには別の指定が…
あのときのメモはどこに書いたっけ。
そもそも、このお店は何を一番伝えるべきなんだろう?」
これらの情報をまとめるだけでも一苦労。さらに、最初にまとめておくべき情報には性質の違う2つの層がある、ということも意識しないといけません。
| 層 | 中身の例 | どう扱うか |
|---|---|---|
| ① クライアントの要望・前提 | 営業時間・メニュー・予約方法・「赤を使って」など | 守るべき事実。 動かせないので正確に整理する。 |
| ② 本当の課題 | 誰に・何を伝えれば来店や予約につながるか | 言葉にされていない場合が多い。 掘り当てて言語化し、制作時の思考ベースにする。 |
①の「要望の整理」はAIが一発で得意な作業です。
一方②の「本当の課題」は、すぐには答えが出ません。クライアント自身も言葉にできていないことが多く、対話しながら少しずつ掘り当てるものです。
今回作るエージェントは、この2つの橋渡し役です。
バラバラなメモを受け取ると、①要望を整理し → ②本当の課題の仮説
を立て → ③この後あなたが確認・深掘りすべき問い
を並べて返してくれます。
サブエージェントは、独立した作業スペースで「情報を渡す → 結果を返す」一発仕事が得意。
一方、課題を掘り下げるなど「会話のラリー」(案を3つ出す→選ぶ→また返す、の往復)は、何度もやりとりする対話そのもの。これはメインのClaude Codeと、制作者であるあなた自身でやったほうが高い精度でまとめられます。
そこで、こう役割を分けます。
- サブエージェント(今回作る先輩):
メモを整理し、本当の課題の仮説と、確認すべき問いを返す - メインのClaude + あなた:
その問いを使って、ラリーで本当の課題を詰める
エージェントは「全部やってくれる代行」ではなく、メモを読んで論点と宿題を出してくれる先輩。ラリーの口火を切ってくれる存在だと考えてください。
完成すると、こんな流れになります。
エージェントを活用した作業の流れ
メモにまとめる
クライアントとのやりとり・メモをテキストにまとめる
エージェントに渡す
まとめたメモを要件定義担当エージェントへ渡す
requirements.md が出力される
「要望の整理」+「本当の課題の仮説」+「確認すべき問い」が返ってくる
ラリーで課題を確定
③の問いをもとに、メインのClaudeとラリーして本当の課題を確定させる
①〜③をエージェントが、④をあなた+メインのClaudeが担当する、という分担です。
クライアントヒアリングで確認しておきたい項目
ここで挙げる項目は、さきほどの①クライアントの要望・前提にあたる部分です。
ヒアリング経験がまだ少ない方向けに、LP制作でよく確認する項目をまとめておきます。
「何を聞けばいいかわからない」という場合は、このリストを参考にしてみてください。
| カテゴリ | 確認する内容の例 |
|---|---|
| 基本情報 | 店名・業種・サービス概要・運営者名 |
| ターゲット | 届けたいお客さんの属性(年齢・性別・地域など) |
| 強み・ウリ | 一番伝えたいこと・競合との違い・よく褒められること |
| 掲載情報 | メニュー・価格・営業時間・定休日・アクセス・予約方法・SNSなど |
| デザイン | 希望の雰囲気・カラーイメージ・参考サイト |
| 素材 | ロゴ・写真の有無、文章は自分で用意するか |
| ゴール | 予約を増やしたい・来店促進・認知拡大など、ページの目的 |
より詳細なリストは、この記事で配布している素材にある 「ヒアリング確認項目リスト.md」 もご活用ください。
クライアントへのアンケートや、ヒアリング前のチェックシートとして使えます。
デモに使用した素材
クライアントからバラバラに送られてきたリクエストの見本を素材としてご用意しています。
サブエージェント作成をやってみたいけれど、架空案件を考えるの面倒だな…という方は素材をのままま使う、自分のクライアントを思い出して編集してご活用ください。