Web制作の初心者でもわかる!サーバーの構築方法パーフェクトガイド
サーバーってなんか苦手意識ないですか?
実は生徒さんの中にはけっこうな割合で「サーバーとか黒い画面とか嫌!」という方はいるんです。でもWeb制作のプロとしては逃げるわけにはいかないこのサーバーというものたち。
今回はそんな苦手意識が強い人達に向けて、できるだけわかりやすく説明したいと思います。実際に手を動かしながら理解してもらうという、すごく実践的ですぐに使えるスキルが身につくと思います。これをやり終えた後は「あ、けっこう好きかも」と思えると思いますよ!
今回は実際にいた生徒さんをモデルに物語形式で進めていこうと思います。
では楽しんで行ってみましょう
- サーバーについて悩む加賀さん
- 1: サーバーって何? Web制作に必要なサーバーの基礎知識
- 2: サーバーの選び方と契約方法を知ろう
- 3: サーバーの初期設定をする
- 4: HTML/CSSサイトをアップロード
- 5: WordPressサイトをサーバーに設置する
- 6: お仕事でのサーバー管理のポイントと費用設定
- 7: サイト公開後のメンテナンスと運用の心得
サーバーについて悩む加賀さん
Webデザイナーを目指して勉強中の加賀さん(32歳、専業主婦)。最近、初めてWebサイト制作の依頼を受けました。依頼内容は歯医者さんのホームページ制作ですが、同時に「サーバーも用意してほしい」と頼まれたのです。
しかし、HTMLやCSSの基礎を学び始めたばかりの加賀さんにとって、「サーバーを用意する」というのは初めての経験。いったいどんなサーバーを選べばいいのか? 何から始めればいいのか? まったく見当がつきません。
本記事では、加賀さんのような初心者でも理解できるサーバーの基礎知識をわかりやすく解説していきます。
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1: サーバーって何? Web制作に必要なサーバーの基礎知識
最初に、「サーバー」とは何かを理解することが大切です。Webサイトを公開するためには、作成したHTMLやCSSのファイルを置いておく「場所」が必要です。これが「サーバー」です。インターネットを通じて、ユーザーがアクセスできるようにするためのものです。
サーバーという言葉には、大きく2つの意味合いがあります。
- サーバーの役割:リクエストに応じてデータを提供する仕組み(ソフトウエア)のことを指します
- サーバーの形態:そのソフトウエアを含むコンピュータ全体(ハードウエア)を指します
このハードウエアとソフトウエアの各サーバーが連携して動作することで、さまざまなサービスをクライアントに提供できるようになります。歯医者さんサイトを中心に、サーバーの役割と、サーバーの役割を見ていきましょう。
代表的なサーバーの役割(データを提供する仕組み)を知る
Webサイトを構築し、ユーザーにWebサービスを提供するために必要なサーバーの仕組みについて説明します。いろいろな種類がありますが、基本となるのは以下の4つが挙げられます。
1. Webサーバー
Webサーバーとは、インターネット上でWebページを表示するための仕組みです。具体的には、Webページを構成するファイル(HTML、CSS、画像など)を保存し、ユーザーがブラウザを通じてアクセスできるようにする役割を持っています。
例えば、ユーザーがWebサイトのURLを入力すると、そのリクエストがWebサーバーに送られ、サーバーはそのページの内容を返して表示します。Webサイトを公開する際には、このWebサーバーが不可欠です。
2. DNSサーバー
DNSサーバーは、ドメイン名(例: www.example.com)をIPアドレス(例: 192.0.2.1)に変換するサーバーです。ユーザーがWebブラウザにURLを入力したとき、まずDNSサーバーがそのドメイン名に対応するIPアドレスを探し出し、ユーザーを正しいWebサーバーへ誘導します。
これにより、ユーザーはインターネット上で簡単にWebサイトにアクセスできるのです。
3. データベースサーバー
データベースサーバーは、Webサイトのデータ(例えば、ユーザー情報、商品情報、ブログ記事など)を保存・管理するサーバーです。データベースサーバーは、特にWordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)を使用する場合に重要です。
4. メールサーバー
メールサーバーは、メールの送受信を管理するサーバーです。企業のWebサイトには、問い合わせフォームからのメール送信などが含まれることが多く、メールサーバーが必要になることがあります。
画像元:https://www.cuenote.jp/library/marketing/emailserver-beginner-setting.html
代表的なサーバーの形態を知る
次は、サーバーが自体がどのように構築され、どのように提供されるかを見ていきましょう。サーバーの形態にはいくつかの種類があり、それぞれに特定の特徴や利点があります。以下では、代表的な3つのサーバーの形態を紹介します。
1. レンタルサーバー(共有サーバー)
レンタルサーバーは、サーバー業者が用意したサーバーを月額料金を支払って利用する形態です。一般的にレンタルサーバーと呼ばれるものは、複数のユーザーが1台のサーバーを共有して利用する形態(共用サーバー)となっています。
この形態はコストが比較的低めであり、ホスティング会社がサーバーの管理やメンテナンスを行ってくれるため、初心者や小規模なWebサイトに適しています。ただし、カスタマイズの自由度は低く、高度な設定が必要な場合には向いていません。
主な特徴:
- 手軽さ:サーバーの管理が簡単で、初心者でもすぐに使える。
- コストパフォーマンス:中小企業や個人サイトには最適な料金プランが揃っている。
- 制約:リソースが共有されているため、大規模なサイトや高トラフィックがあるサイトには不向き。
2. 仮想専用サーバー(VPS・クラウド)
仮想専用サーバーというのは、仮想的にサーバー内に専用サーバーを設置した形で提供されるサーバーのことです。独立して運用できるため、パフォーマンスが安定し、共用サーバーに比べてカスタマイズ性が高いのが利点です。ただし、サーバー管理や設定に関する知識が必要であり、利用者に一定の技術的なスキルが求められます。
また、クラウドサーバーは、必要に応じてリソースを増減できるスケーラビリティが特徴です。このため初期コストは低めですが、使った分だけ料金がかかるため、コスト管理が重要になります。大規模なサイトや成長を見込んだプロジェクトには向いています。
主な特徴:
- スケーラビリティ:必要なときにリソースを簡単に増やせる。
- 柔軟性:使用状況に応じて費用を調整できる。
- 複雑さ:設定や管理が高度で、初心者にはハードルが高い。
3. 専用サーバー
専用サーバーは、1台の物理サーバーを1人のユーザーが専用で利用する形態です。これにより、サーバーの全リソースを独占でき、高いパフォーマンスとカスタマイズ性を実現できます。大規模なWebサイトやリソースを多く必要とするシステムに最適です。
専用サーバーは、管理や設定の自由度が最も高い一方で、コストも高くなります。また、サーバー管理の知識が必要で、運用に手間がかかるため、技術的なサポートが必要な場合が多いです。
主な特徴:
- 高パフォーマンス:他のユーザーとリソースを共有しないため、常に高いパフォーマンスを発揮。
- 高コスト:専用のハードウェアを使うため、コストが高い。
- 管理の難しさ:サーバーの設定や管理に高度な知識が必要。
2: サーバーの選び方と契約方法を知ろう
サーバーの基本を理解したら、次に実際にサーバーを選んで契約するステップに進みましょう。サーバー選びは、Webサイトの安定性やパフォーマンスに大きな影響を与えるため、非常に重要です。ここでは、最適なサーバーを選び、契約する方法を詳しく説明します。
歯医者さんのWebサイトに適しているサーバーは?
サーバーの役割と形態を理解したところで、「どのサーバーを選べばよいか?」を考えていきましょう。
今回、加賀さんが担当する歯医者さんのWebサイトは、中小規模のシンプルな情報提供サイトです。大量のトラフィックを処理する必要はなく、基本的な情報を伝えるのが主な目的です。
このようなサイトには、レンタルサーバーが最も適しています。レンタルサーバーは、サーバー業者から月額料金でサーバーを借りるサービスで、ホスティング会社がサーバーの管理やメンテナンスを行ってくれるため、加賀さんのような初心者でも、技術的な負担を感じることなく、安心して利用できます。さらに、手頃な価格で十分な性能を得られるため、小規模から中規模のWebサイトに最適です。
加賀さんの選択:さくらレンタルサーバー
吉田先生のアドバイスをもとに、加賀さんはレンタルサーバーを選ぶことにしました。
レンタルサーバーと一口で言っても、提供会社・サービスは非常にたくさんあります。
どのサービスを利用するのか、クライアント予算や必要機能などを考えながら選定していきましょう。
最初はサービス提供歴と利用者数が多く安定している、以下の3つのサーバーのどれかを選ぶと確実です。
- エックスサーバー(エックスサーバー株式会社)
- さくらのレンタルサーバ(さくらインターネット株式会社)
- ロリポップ/ヘムテル(GMOペポパ株式会社)
吉田先生からのおすすめは、「さくらインターネット」のレンタルサーバーです。
さくらインターネットは、安定したサービスと手頃な価格で、多くの中小企業や個人が利用しています。特にWordPressなどのCMSを簡単にインストールできる点が魅力です。
さくらのレンタルサーバを契約する3Step
実際にさくらインターネットのレンタルサーバーを契約した際の手順を紹介します。
なお、講座ではより詳しく、図解たっぷりにレンタルサーバーの契約からWebページ公開までの手順を解説しています。ゆっくり解説と一緒に進めたい方は、下記講座をご確認ください。
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1. サーバープランの選択
まず、さくらインターネットの公式サイトにアクセスし、プランを選択します。
歯医者さんのWebサイトであれば、ライトプランもしくはスタンダードプランで十分です。WordPressなどデータベースを使用する可能性がある場合は、スタンダートプランが良いでしょう。このプランは、容量や転送量も十分で、初心者にも使いやすいです。
初めてさくらのレンタルサーバをする方は「無料で14日間使ってみる」のボタンから、申し込み画面に進めます。
選択されているプランが正しいか確認し、その下の「初期ドメイン」欄を設定してください。
初期ドメインとは、コントロールパネルへのログインや、カスタマーセンターに問い合わせるときに使用するユーザーIDの仲間のようなものです(歯医者さんWebサイトのドメインではありません)。表示されているままのものか、お好きな文言を設定しましょう。
その下にある独自ドメインの欄は「レンタルサーバだけ契約する」のままでOK。
歯医者さんがドメインを取得済であればそれを使えますし、後から独自ドメインを取得して設定することも出来ます。
最下部「お支払い方法の選択」ボタンで、会員認証画面に進みます。
2. アカウントの作成
会員認証画面に切り替わりったら、ログインもしくは新規会員登録を行います。
初めて利用する方は、新規会員登録から必要な情報(メールアドレス、名前、住所など)を入力して、登録作業を進めてください。登録したメールアドレスなどを使って、これからサーバーの管理や設定を行っていくことになります。
画面に表示される指示に従って進めれば、問題なく登録できます。
3. サーバーの契約と支払い
会員登録が完了すると、レンタルサーバの支払方法を選択する画面に移動します。
支払いパターンと支払い方法を選択し、画面表示に従って進めていってください。
申し込み完了画面まで進むと、登録したメールアドレスに「 [さくらのレンタルサーバ] 仮登録完了のお知らせ 」というメールが届きます。コントロールパネルへログインするための重要な情報(ドメイン名 / サーバーパスワード)が記載されていますので、誤って消さないよう保管しておいてください。
3: サーバーの初期設定をする
加賀さんは、さくらインターネットのレンタルサーバーを無事に契約しました。
次は、契約したサーバーにログインし、Webサイトを公開するための初期設定を行っていきます。
1. さくらインターネットにログイン
さくらインターネットから送られてきたメールに記載されている、サーバーコントロールパネルにアクセスします。
以下2つの情報をを入力してログインしてください。
- 初期ドメイン
- サーバパスワード
※パスワードは、仮登録完了メールにある「サーバパスワード」を使います。
2. 初期設定を行う
ログイン後、まずはサーバーの初期設定を行います。
以下2項目を確認、設定してください。
ドメイン設定
サイトに使用するドメインを設定します。
お試しの場合は初期ドメインを使っても良いですが、歯医者さんのサイトなど、実稼働させるものは独自ドメインの取得を推奨します。
独自ドメインの取得、所有しているドメインとの関連付けは、どちらも[ドメイン/SSL ]を開くと表示される「ドメイン新規追加」ボタンから行えます。
新しくドメインを取得して使用したい場合は「さくらインターネットで取得の独自ドメインを使う」のStep1から設定します。
クライアントがさくら系列以外でドメイン取得している、などの場合は、最下部の「他社で取得したドメインを移管せずに使う」からサーバーとの関連付けだけを行います。
常時SSL化の設定
サイトのセキュリティを強化するために、常時SSL化を設定します。SSL化を行うことで、ユーザーとサーバー間の通信が暗号化され、データが安全にやり取りされるようになります。SSL化が完了すると、サイトのURLが「https://」で始まるようになります。
ポピュラーなレンタルサーバーの大半は、無料でSSL証明書を発行できる機能が用意されています。クライアントから特別な要望がない限り、これを利用して設定を行うと良いでしょう。
さくらのレンタルサーバでは、ドメイン/SSLから設定できます。
対象ドメインの設定を開いて、下記2箇所にチェックを入れて保存するだけでOK。
- SSLを利用する
- HTTPSに転送する
4: HTML/CSSサイトをアップロード
初期設定が完了したら、次は作成したHTML/CSSファイルをサーバーにアップロードします。ここでは、初心者でも簡単に扱えるFTPソフト「FileZilla」を使用した手順を説明します。
1. FTPソフト「FileZilla」をインストール
FTPはFile Transfer Protocolの略で、簡単に言えばファイルを転送する手段(通信プロトコル)のことです。FTPを利用することで、私達のパソコン内と契約したレンタルサーバーとで、ファイルをやりとりすることが出来るようになります。
こうした通信を簡単に行ってくれるのが、ファイル転送ソフト(FTPクライアントソフト)です。
定番と言えるくらいよく使われているのが、「FileZilla」というソフトです。特にこだわりが無い方は、こちらを使っていきましょう。
公式サイトからソフトをダウンロードし、インストールを行ってください。
Download FileZilla Client
https://filezilla-project.org/download.php?type=client
インストールが出来たら、FileZillaを起動してみてください。
表記が英語でわからん!という方は、下記サイトを参考に言語設定を行ってください(最初から日本語になっている場合もあります)。
- Windows:FileZilla Client 使い方
- Mac :FileZilla 日本語化の方法
2. FTP接続の設定
FileZillaが起動できたら、サーバーに接続するための設定を行います。
手っ取り早く接続するには、画面上部にあるフォームのような部分を使うと良いでしょう。
それぞれ、仮登録完了のお知らせメールにあった以下の情報を入力します。
- ホスト名:FTPサーバー名を入力します。
- ユーザー名:FTPアカウントを入力します。
- パスワード:サーバパスワードを入力します。
- ポート:空のまま、もしくは21(デフォルト)と入力します。
入力が完了したら「クイック接続」をクリックして、サーバーに接続します。
3. HTML/CSSファイルのアップロード
接続が成功すると、左側にローカル(自分のパソコン)のファイル、右側にサーバー上のファイルが表示されます。
以下の手順で、ローカルからファイルをアップロードします。
ローカルで準備したHTML/CSSファイルを選択
左側のウィンドウで、アップロードしたいファイルが保存されているフォルダを選択します。サーバー上の適切なフォルダを選択
右側のウィンドウで、ファイルをアップロードする場所(通常は「public_html」フォルダ)を選択します。ファイルをドラッグ&ドロップ
アップロードしたいファイルやフォルダを左側のウィンドウから右側のサーバー上のフォルダにドラッグ&ドロップします。
Webページを確認しましょう
FileZillaを使ってHTML/CSSファイルを無事にアップロードしたら、いよいよWebブラウザでそのページにアクセスしてみます。ドメイン名を入力してアクセスすると、自分で作成したページがインターネット上に公開されていることを確認できます。
この瞬間は、初めてWebサイトを公開したときの感動を味わえる特別な体験です。
加賀さんも、自分の努力が形になった喜びを感じることができました。
5: WordPressサイトをサーバーに設置する
HTMLとCSSを使って初めてのWebサイトを公開することに成功しました。
次のステップとして、さらに多機能で管理がしやすいWordPressを使ったサイト制作に挑戦します。WordPressは世界中で広く使われているCMS(コンテンツ管理システム)で、初心者でも簡単にブログや企業サイトを作成・管理できるのが魅力です。
ここからは、さくらレンタルサーバー上にWordPressをインストールし、テーマの設定とカスタマイズを行う手順を解説します。
WordPressのインストール
まずは、WordPressをさくらレンタルサーバーにインストールします。さくらインターネットでは、WordPressのインストールが簡単にできる機能が用意されているので、初心者でも安心です。
1. さくらレンタルサーバのコントロールパネルにログイン
さくらレンタルサーバのコントロールパネルにログインします。
メニューから Webサイト/データ > クイックインストールを開きます。
2. WordPressのインストール設定
クイックインストールに表示されている一覧から、WordPressのボックスにある「新規追加」を選択します。
インストール先のドメインなどを指定する画面になります。
利用データベースが無い方は、データベース作成のボタンを使って同時にデータベースも作成してください。
WordPressサイトにログインするためのユーザー名とパスワードなどを入力していきます。
最後にライセンス・利用規約に同意するにチェックを入れ、「作成する」をクリック。
画面が「インストール済みパッケージ一覧」に切り替わったら、完了です。
設置先と管理画面URL(WordPress管理画面にログインするためのURL)が確認できます。
3. WordPress管理画面にログイン
インストールが完了したら、WordPressの管理画面を開いて、ログインしてみましょう。
ログインするためには、インストール時に設定したユーザー名とパスワードを使用します。
ログインできたら、加賀さんのサーバー上にはWordPressが無事インストールされています。
WordPressのテーマ設定とカスタマイズ
WordPressの魅力の一つは、簡単にサイトのデザインを変更できる「テーマ」が豊富に揃っていることです。
自分のサイトに合ったテーマを選び、基本的なカスタマイズを行う手順を解説します。
1. テーマの選択
WordPress管理画面の左側メニューから「外観」→「テーマ」を選択します。
最初から2~3個くらいテーマが表示されていると思います。これらは、WordPressにインストールされているテーマです。
表示されている以外のテーマを使いたときは、上部にある「新しいテーマを追加」から検索、新しいテーマのインストールも出来ます。
初めての場合は、まずは扱いやすい「Twenty Twenty-One」や「Twenty Twenty-Two」などの公式テーマを使ってみるのがオススメ。
適用したいテーマにカーソルを重ねて、表示される「有効化」をクリック。
すると、そのテーマが自分のWordPressサイトに適用されます。
2. テーマのカスタマイズ
テーマをインストールした後は、自分のサイトに合わせてカスタマイズしていきます。
「外観」→「カスタマイズ」を選択すると、カスタマイズ画面が表示されます。
テーマによっては、この画面でサイトタイトル、メニュー構成などを変更できます。
下記の「Twenty Twenty-Two」ようにサイトエディターを使うというボタンが表示されていたら、クリックしてみてください。
新しめの公式テーマでは、カスタマイズをサイトエディター(外観 > エディター)で行うようになっています。以下のような画面です。
基本的な操作方法については、WordPress公式動画で解説されています。
静止画だとわかりにくいところが多いので、以下動画を確認してみてください。
3. サイトのプレビューと公開
カスタマイズが完了したら、変更を適用して公開サイトに反映させましょう。
変更内容はリアルタイムでもプレビューできるので、満足のいくデザインになるまで調整してみても良いでしょう。
6: お仕事でのサーバー管理のポイントと費用設定
はじめに:サーバー管理の重要性
加賀さんは、初めてのWeb制作案件で、WordPressサイトの立ち上げに成功しました。
次のステップとして、クライアントに対して提供する「サーバー管理」の重要性を理解し、その適切な費用設定について考える必要があります。サーバー管理の基本的なポイントと、クライアントに提示する料金設定の方法を詳しく解説します。
サーバー管理の基本
サーバー管理は、サイトの安定した運用とセキュリティを保つために不可欠です。
以下に、初心者が知っておくべきサーバー管理の基礎的なポイントを紹介します。
1. 定期的なバックアップ
バックアップの重要性
Webサイトのデータが消失したり、破損した場合に備えて、定期的にサイトのバックアップを取ることは非常に重要です。バックアップは、サーバー上のデータだけでなく、データベースの内容も含めて行います。
自動バックアップの設定
さくらレンタルサーバーなどでは、自動バックアップ機能を利用できます。
これを設定しておくと、定期的にデータがバックアップされ、万が一の時にも迅速に復旧が可能です。
なお、さくらレンタルサーバー付属のバックアップ機能を使う場合は、WordPressかWordPress以外のWEBコンテンツかで、手順が少し違います。それぞれ公式サイトで手順が紹介されているので、ご確認ください。
2. セキュリティ対策
セキュリティ対策の基本
サーバー管理には、セキュリティ対策も欠かせません。
特に、WordPressのようなCMSを使っている場合、セキュリティの脆弱性を狙った攻撃に備える必要があります。
主な対策
SSLの導入
サイト全体をSSL化(https対応)することで、データ通信を暗号化し、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。強力なパスワードの設定
管理画面やFTP、メールアカウントに強力なパスワードを設定し、定期的に変更します。定期的なソフトウェア更新
WordPress本体やプラグイン、テーマを常に最新バージョンに保ち、セキュリティホールをふさぎます。
これも、さくらのレンタルサーバ公式で紹介しているページがあります。
WordPressのパスワードなどはクライアントさんが任意で決めてしまうことも多いので、説明したうえでこういったページのリンクを送ってあげても良いですね。
WordPressのセキュリティを強化したい | さくらのサポート情報
URL:https://help.sakura.ad.jp/rs/2162/
3. ドメイン管理
ドメインの有効期限
クライアントのWebサイトが表示され続けるためには、ドメインの管理が必要です。
特に、ドメインの有効期限が切れないように、早めの更新手続きを行います。
ドメインの設定と変更
ドメイン名を変更する場合や、別のサーバーに移転する際には、DNS設定の変更が必要です。DNS設定の変更には時間がかかることがあるため、事前にクライアントと調整しておくことが重要です。
料金設定の考え方
サーバー管理は、クライアントにとって重要なサービスの一つです。そのため、適切な料金設定をすることで、プロとしての信頼につながります。ここでは、料金をどのように設定すればよいか、基本的な考え方を説明します。
1. サーバー管理費用の内訳
定期的な作業の見積もり
サーバー管理には、定期的に行う作業が含まれます。例えば、データのバックアップやセキュリティ対策、ソフトウェアの更新などです。これらにかかる時間や手間を見積もり、その量に応じた料金を設定しましょう。
緊急対応の費用
もし、サイトが突然ダウンしたり、セキュリティの問題が発生したりした場合には、すぐに対応する必要があります。こうした緊急時の対応にも費用がかかるため、あらかじめ追加料金として設定しておくのが一般的です。
2. 加賀さんの料金設定
吉田先生のアドバイスを受けて、加賀さんはサーバー管理費用を次のように設定することにしました。
サービス内容 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
月額サーバー管理費 | ¥3,000 |
定期的なバックアップやセキュリティ対策が含まれます。 ドメイン更新や、簡単なトラブル対応も含まれています。 |
緊急対応費用 | ¥5,000/時間 | サイトがダウンしたり、重大なセキュリティ問題が発生した場合に適用されます。 |
このように設定することで、クライアントに対して明確でわかりやすい料金を提示できます。
3. クライアントへの提案方法
設定した管理費用をクライアントに提案する際には、次のポイントに気をつけました。
わかりやすい説明
サーバー管理がなぜ重要なのか、具体的にどんな作業が含まれるのかを、丁寧に説明します。柔軟なプラン提案
クライアントの予算やニーズに合わせて、複数のプランを提案し、選べるようにします。
7: サイト公開後のメンテナンスと運用の心得
加賀さんは、Webサイトを無事に公開し、サーバー管理やクライアント対応にも自信をつけました。
しかし、Webサイト制作は公開した瞬間がゴールではありません。サイトの健全な運営を維持するためには、公開後のメンテナンスが非常に重要です。
このエピソードでは、サイト公開後に必要なメンテナンス作業や、実際の運用で加賀さんが行った具体的な手順を紹介し、フリーランスWebデザイナーとしての次のステップを踏み出すための心得を解説します。
公開後のメンテナンス
サイトを公開した後も、安定した運用を続けるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
ここでは、具体的なメンテナンス作業と、その重要性について説明します。
1. サイトの更新
コンテンツの更新
サイト公開後も、定期的にコンテンツを更新することが必要です。
新しい情報を追加したり、既存の情報を最新のものに更新することで、訪問者にとって価値のあるサイトを維持します。
ソフトウェアの更新
WordPressやプラグイン、テーマは、定期的に更新されます。
これらの更新には、セキュリティ修正や新機能の追加が含まれるため、必ず最新バージョンに保つことが大切です。
更新の有無(最新の状態か)は、WordPress管理画面のダッシュボード > 更新から確認できます。
2. 定期的なバックアップ
バックアップのスケジュール設定
Webサイトのデータが消失するリスクに備えて、定期的なバックアップをスケジュール化します。さくらレンタルサーバーでは、自動バックアップ機能を利用することで、毎週または毎月のバックアップを簡単に設定できます。
バックアップデータの管理
バックアップデータは、サーバー上だけでなく、別の場所(例えばローカルPCやクラウドストレージ)にも保存しておくと、より安全です。バックアップデータが複数箇所にあることで、復旧が必要な時に迅速に対応できます。
3. セキュリティチェック
セキュリティプラグインの活用
WordPressには多くのセキュリティプラグインがあり、これらを導入することでサイトの安全性を高めることができます。例えば、ログイン試行回数の制限や、ファイアウォールの設定などが簡単に行えます。
WordPressの安全を守る!セキュリティ対策プラグイン7選
URL:https://ecmarketing.co.jp/contents/archives/2930
定期的なセキュリティスキャン
サイトが攻撃を受けていないか、セキュリティホールがないかを確認するため、定期的なセキュリティスキャンを行います。これにより、問題が発生する前に対処することが可能です。
WPScanによる、WordPressの脆弱性診断の始め方
URL:https://knowledge.sakura.ad.jp/29797/
加賀さんの実際のメンテナンス手順とクライアント対応
加賀さんは、サイト公開後のメンテナンスとして以下の手順を実践しました。
-
毎週のバックアップを設定
- さくらインターネットの自動バックアップ機能を利用し、毎週1回のバックアップを設定。
- バックアップデータをクラウドストレージに保存。
-
月1回のセキュリティチェック
- WordPressのセキュリティプラグインを使って、月1回のセキュリティスキャンを実施。
- 必要に応じてプラグインやテーマの更新を行い、サイトの安全性を確保。
-
コンテンツの定期更新
- 歯医者さんと連携し、新しい診療情報やお知らせを月に1度更新。
- クライアントとコミュニケーションをとり、次回の更新内容を確認。
これらのメンテナンスを実行することで、加賀さんはクライアントからの信頼を獲得し、長期的なサポート契約を結ぶことができました。
次のステップへ:フリーランスWebデザイナーとしての一歩
最初の案件を無事にこなした加賀さんは、フリーランスWebデザイナーとしての自信を深めました。さらに成長するため、次のステップとして以下のような行動を計画しています。
-
新しい案件に挑戦
- 今回の経験をもとに、新たなクライアントを見つけ、さらなる案件に挑戦します。
- ポートフォリオを作成し、今回の成功事例を元に営業活動を行います。
-
スキルアップのための勉強
- WordPressやWebデザインの最新トレンドを学ぶため、オンラインコースやセミナーに参加。
- SEOやマーケティングの知識も身につけ、クライアントに提供できるサービスの幅を広げます。
-
ネットワークの構築
- フリーランスのコミュニティに参加し、他のWebデザイナーや開発者とのネットワークを構築。
- 将来的には、チームでの案件にも対応できるよう、協力体制を作っていくことを目指します。
まとめ
このエピソードでは、サイト公開後のメンテナンスと、加賀さんが実際に行ったメンテナンス手順を紹介しました。さらに、フリーランスWebデザイナーとしての次のステップについても触れました。メンテナンスをきちんと行うことで、クライアントとの信頼関係を築き、長期的な成功につなげることができます。
加賀さんの成長はここで終わりではなく、次のチャレンジに向けて進んでいくことでしょう。
今回の経験を活かし、次の案件でも素晴らしい成果を出すことを期待しています。
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募集人数には制限があります。サインアップはお早めに。
11月24日まで