ジェネレーティブ塗りつぶしの機能、使い所として「背景の生成(差し替え)」も挙げられています。被写体、画像のメインオブジェクトだけ残して、背景の景色はフルチェンジするイメージです。
背景の差し替え
ハリネズミの写真で試してみましょう。
まず、コンテキストタスクバーもしくはプロパティパネルにある「被写体を選択」を使って、選択範囲を作ります。
選択範囲を反転。

ハリのあたりに不安のある選択範囲の表示になっていますが、そのまま続けてみましょう。
ジェネレーティブ塗りつぶしをクリック。

テキスト入力プロンプトボックスに、生成して欲しい背景の要望を入力します。
無難にflower garden(花畑)と入れて、生成してみました。
背景部分が生成され、かなり綺麗に仕上がっています。
「被写体を選択」で識別された選択範囲はざっくりしていたのに、不思議ですよね。
こんなに綺麗に背景が変わった理由は、生成されたジェネレーティブレイヤーを非表示・表示と切り替えてみるとわかります。
ハリネズミの毛・ハリの先端部分が、元の画像とは違っています。
ジェネレーティブ塗りつぶしを使うと、選択範囲との境界部分、被写体と、生成する背景が滑らかに繋がるようにAIが考えてくれているわけです。
今までも使えていたクイック操作の「被写体を選択」や「背景を削除」は、被写体と背景の境界が曖昧な部分は、上手く選択範囲を作れません。背景画像を透過し、別の画像を背景として差し込む時には、選択範囲の調整が必要でした。
調整せず、ワンクリックで終わらせるとこんな感じ。
綺麗に切り抜いて合成したい、という場合は調整どころじゃないですね。手作業です。
ジェネレーティブ塗りつぶしを使うと、この手間はかなり軽減されそうです。
もちろん左上にハネている毛先あたりなど、不自然な部分もあります。
こういう箇所は、気になる部分だけを囲うように選択範囲を設定。ジェネレーティブ塗りつぶしをプロンプト無しで実行すると、けっこう誤魔化してくれます。
厳密さを求めないなら、という前置きは付きますが、今までよりもずっと早く、楽に、それっぽい組み合わせが出来ます。
ちなみに、ジェネレーティブ塗りつぶしで、ベタ塗り一色(単色塗りつぶし)は出来ませんでした。英語力の問題もあるかもしれませんが。
「white fill」「all white」「Plain background in solid white」などで試した結果……。
うーん。。Web制作素材中心に考える人間としては、ジェネレーティブ塗りつぶしではなく、ジェネレーティブ“透過”みたいな機能が欲しいところです。