画像の一部分だけを変更する方法を見ていきましょう。 画像内のオブジェクトを削除する、画像にないオブジェクトを生成する、どちらも方法・手順はほぼ一緒です。
- プロンプトを空のまま生成 → 周囲に合わせた画像で塗りつぶす
- プロンプトを入力して生成 → 入力内容に沿ったオブジェクトを生成
オブジェクトの削除
画像の一部分、写真に映り込んでいる要らない部分などを削除する機能です。Photoshopに限らず、画像編集アプリやサービスでよくある機能ですね。
例えば、以下の写真。
真ん中の2人組、居ないほうが使いやすいなぁ……って事、ありますよね。
こんな時は、無くしたい部分を選択範囲化して「ジェネレーティブ塗りつぶし」で消せます。
選択範囲の作成は、なげなわツールあたりで大雑把に囲ってしまって大丈夫。
(下図はマウスで適当に囲みました)
ジェネレーティブ塗りつぶしを選択。
テキスト入力プロンプトボックスは空のまま、生成を押します。
先程の画像拡張と同様、プロパティパネルで3つのバリエーションが選択可能。
バリエーションを切り替えていくと「確かに、そこを選択範囲にした」と分かりますが、1枚の画像としてはほぼ違和感なく仕上がっています。
従来の“修復ブラシツール”や“パッチツール”で、こうした部分削除は困難でした。操作が面倒だし、時間かかるし、仕上がりも綺麗にできない……というイメージがあったのですが、これからはPhotoshopでも不要なオブジェクトの削除が簡単に、しかも高クオリティでできますね。
ちなみに、ジェネレーティブ塗りつぶしで拡張した部分の中に取り除きたい箇所がある場合も、同様の手順で削除できます。
下図は、1.画像を拡張する の時に生成した壁です。
「結構いい感じだけど、落書きは要らない」と思ったら、落書きを囲むように選択範囲を作ります。そして“ジェネレーティブ塗りつぶし”を実行すると、以下のようになりました。
オブジェクトの生成
ジェネレーティブ塗りつぶしでは、画像(選択範囲)の中に、プロンプトで指示したオブジェクトを生成することもできます。
先程の“オブジェクトの削除”と基本的な操作は一緒。
- オブジェクトを生成して欲しい部分を、選択範囲で示す
- ジェネレーティブ塗りつぶしをクリック
- プロンプトを入力する(生成して欲しい内容を書く)
- 生成ボタンをクリック
↓
選択範囲内に、犬が生成されました。影や光も入っています。
そういう犬じゃない、という時は、プロンプトを打ち替えて、もう一度「生成」を押します。
“back of a running bulldog”と打ち込んでみると、こんな感じに変わりました。
もちろん、何も写っていない部分にオブジェクトを生成することも出来ます。
選択範囲の大きさとプロンプトによって、遠近感やサイズ感は怪しい時があります。
プロンプトを調整したり、何回か「生成」を繰り返してバリエーションを確認して落とし所を探すようなイメージでした。
服やポージングの変更も可能
元の画像の服装や髪型、ポージングなども変更できます。
ただ、仕上がりは不自然になりがちでした。合成感がありますね。
このあたりは今後に期待……なのかもしれません。