キーワード選定に入る前に「どんな人にサイトを訪問してほしいか」を考えリストアップしましょう。
いよいよキーワードの選定に入ります。SEOとは新規のお客さんを獲得するためのマーケティング手法です。その為、ターゲットとする訪問者を理解することが重要です。
できるだけたくさんの人に来てもらったらそれだけチャンスが増えるのに、どうしてわざわざターゲットを絞るの?
それは前チャプターで解説した「濃い」キーワードに該当する人に訪問してもらうことで商品の販売や、会員登録の確率が向上するからです。サイトで扱っている商材やサービスに対してマッチするのはどんな訪問者なのか(男性?女性?年齢は?どんな趣味を持つ人?)を想定することで選ぶべきキーワードが異なってきます。
では実際にターゲットとなる訪問者を分析していきましょう。まずは訪問者の目的や検索行動を想定して表に書き出していきます。練習の為にグルメサイトを例にして考えてみましょう。ターゲットとなるのはどんな人でしょうか。チャプター1のターゲティングとニーズでも解説したようにターゲットにしたい訪問者の性別や年齢を書きだします。
では書き出したターゲットとなる訪問者はどんなニーズを持っていて、どんなキーワードで検索するかをイメージしていきます。ニーズはできるだけたくさん考えましょう。レシピサイトを探す…といっても「食べたいメニューが決まっている人」「食べたい料理のジャンルが決まっている人」「クリスマスやバレンタインなどイベント時に人気のレシピを知りたい人」など目的は多岐にわたります。その目的ごとにどのようなキーワードで検索するかを考えてリストアップしていきましょう。
先ほど、ターゲットとする訪問者の検索ニーズとキーワードの種類を書きだしました。今度はそのリストをもとに考え付く限りの言葉をリストアップします。
じゃあ実際にターゲットが検索するかどうかを考えながら言葉を選ばないとダメだね。なんだか大変そう…
ご安心ください。この段階では検索されているかどうかは考えずに思いつく言葉をどんどんリストに加えていきましょう。キーワードの人気度は後ほど調査するのでご安心を!先ほどのグルメの例でいえば、グルメ+国内の地名と考えると数百、数千のワードができあがりそうです。しかしそういった場合は全てを書き出して調べる必要はありません。サンプルの目安として30~50個ほどあれば十分でしょう。
リストアップができたら、必ずキーワードツールにかけて人気度をチェックしてください。
ここではキーワードプランナーを使用した調査方法を例として解説しています。
キーワードのリストアップが終わり、人気度の調査が完了したらそれをリストにします。調査結果を一覧にまとめておくことで、じっくりと分析したり、施策時に見返すこともできます。またあなたがマーケティング担当で、エンジニアが別にいる…という場合はチームで情報を共有できます。ただし先述の通りキーワードプランナーの検索ボリュームは規定を満たさないと詳細な数値は表示されません。詳細な数値なしでも競合の数などの情報はリストに出力されます。
①
②
③
④
⑤
⑥
※キーワードプランナーの検索ボリュームに詳細なデータが表示されている場合はリストを降順に並べ替えることが可能です。
誰にとっても平等なものは時間です。有限であるからこそ、時間を使うべきところと捨て所を見極めたいですね。本チャプターの分析には十分時間を充てる価値があります。なぜならば「自サイトのキーワードを知り尽くす」ことで有効なSEOにつながり、結果として小さな労力で大きな結果を得ることができるようになるからです。
では、実際にリストを分析していきましょう。リストの分析には4つのポイントがあります。
1.人気度が十分か
2.ほかに同音異義語がないか
3.派生語の種類が十分か
4.派生語のニーズがマッチしているか
の4点ですが、特に重要なのは1と2です。
キーワードが具体的にどの程度検索されているかを確認します。人気度の目安としての数値は1,000です。例えばペットについての検索で犬や猫などに関連したキーワードはたくさん検索されていますが、ワニやマレーグマなどごくごく一部の人のみが飼っているペットの場合は検索数そのものが少なくなります。このようにテーマや商材によっては1,000以下でもOKです。
前レッスンの「濃い」キーワードの解説で、クッキーと検索した場合の例をだしました。「クッキー」というワードでGoogleで検索すると約 143,000,000 件ヒットします。しかし「クッキー レシピ」とすると約 37,300,000 件 ヒットするのです。つまり、143,000,000の検索結果の全てがクッキーのレシピに関するものではないということです。同音異義語に関しては「クッキー」と検索する際の派生語に注意しましょう。「クッキー 削除」とでてくる場合などは派生語から明らかにスイーツのクッキーではなくIT用語としてのニーズであることがわかります。このような場合はキーワードツールを使用してカテゴリを指定して調査してみましょう。
派生語の種類や派生語の人気度からそのキーワードのポテンシャルを確認しましょう。
一緒に検索される派生語を確認して真のニーズを確認しましょう。
それでは実際にレシピサイトの場合を例にして分析を始めましょう。
「レシピ」という単語に「和食」や「クックパッド」「洋食」などのを組み合わせた場合の検索結果は数千もしくは千前後と人気です。「レシピ」+特定のアプリ名や「レシピ」+動画サイト名となるとあまり検索されていないことがわかります。確かにレシピを探すときに、アプリや動画サイトの名前で検索する機会はあまりないですよね。
じゃあ特定のアプリ名や動画サイト名なんかの組み合わせは人気がないってことなのかな?
そうとは限りません。今回は「レシピ」という単語でしたが、例えば「人気」+アプリ名であれば数千単位で検索されています。このように単語によってニーズは異なるのです。
組み合わせ結果を分析する際は色分けした表を作るのがおススメです。例えばレシピの種類を表すキーワードの一覧を下記のように作ったとします。
表を色分けして管理することでレシピサイトを作るのであれば◎色のキーワード群が参考になる…など一目でわかり便利です。
下の図を見てください。「レシピ」+派生語ではあまり検索されていませんが、料理名+「レシピ」やジャンル+「レシピ」、イベント名+「レシピ」となると一気に検索数が増えています。
このように組み合わせる言葉はキーワードによって変わってくる場合もあります。「検索されていない」とあきらめずに色々なキーワードの組み合わせを調べてみましょう。
分析がおわったらそれぞれのグループの傾向を表にまとめます。※表内の読み物については次のレッスンで詳しく解説します。
◎キーワード選定のポイント:まとめ
本レッスンでは実際にキーワードを選定する方法を解説しました。まずはターゲットとなる訪問者を考え、彼らがどんなニーズを持っているかをイメージすることが大切です。また、キーワードをどんどんリストアップして、実際の人気度を調査し、4つのポイントに注意しながら分析する方法を解説しました。実際にサイトが完成しているのであれば、練習として実践してみてください。今、まさにサイトを作成しているという方はサイトをデザインする際に想定したペルソナをターゲットとしてキーワードを選定してみましょう。
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